どうも、ありつむぎです。
今回は、オカルト界隈やインターネットで語られており、様々な作品に登場する呪物コトリバコの解説をしていきます。初出は2chの怖いスレッドだと言われています。
出来るだけ簡単にまとめました。
記事の後半ではコトリバコの考察を行います。よければ最後までお付き合いください。
コトリバコとは?
コトリバコは、2005年ごろに匿名掲示板の2chで語られたことでその存在が明らかになった複数の呪物の総称です。
元ネタとなるストーリーを読んだ一部のネットユーザーが体調不良を訴えたため、現在コトリバコは、検索してはいけない言葉の1つとして認識されています。
詳しいことは不明ですが、1860年代後半ごろに製造が始まり、製造中止に至るまで全部で16個のコトリバコが作り上げられたと言われています。
それらのコトリバコは、全て木製のパーツをいくつも組み合わせて製造された四角い箱の見た目をしています。
その中には動物のメスの大量の血と水子の体の一部が入っているそうです。明言はされていません。
さて、そんな物体が詰め込まれたコトリバコですが、周囲にある怪異をもたらすと言われています。
怪異と言っても、箱の中から、ちぐはぐにつながった臓器と肉の塊が這い出てきたり、レーザーが放たれて人間もろとも住居を焼き払うといった、目に見える分かりやすいものではありません。
コトリバコがもたらす効果は、対象となった複数の人間を未知の方法で呪い殺すというものです。
ただ対象者のそばに置いておくだけでその効果をもたらします。
コトリバコの呪いの対象となった人は、未知の方法で体に詰まっている内臓をねじ切られ、血反吐を吐いて死亡するようです。
呪いの対象となる人は幼い子供と子どもを産むことが出来る女性のみとなっており、コトリバコを送りつけられたある家では、1人の女性と15人の子供が次々に死亡したとのこと。
なお、最初にコトリバコは全部で16個あると言いましたが、それぞれ入っている水子の数が異なります。最小で1体、最大で8体分の水子が詰め込まれているそうです。
そして、この水子の数が多いほど、コトリバコがもたらす呪いの影響が強大になります。強さに応じて呪いの影響が長くなり、対象者が増加するそうです。
そんなコトリバコは、中に入っている水子の数によって名称が変化します。水子の数が1体の場合は「イッポウ」、2体の場合は「ニホウ」と呼ばれます。
それにならい、3体で「サンポウ」4体で「シホウ」5体で「ゴホウ」6体で「ロッポウ」7体で「チッポウ」もしくは「シッポウ」、そして8体で「ハッカイ」と呼ばれるようになります。
製造された経緯と影響
ではここからは、コトリバコが製造された経緯を解説していきます。
舞台となるのは、1860年代後半の、現在の島根県のある地域です。
その地域に住む人々は、周辺の地域に住む人たちから酷い差別を受けていたそうです。
そんな差別に苦しみ喘いでいる時、そのエリアに謎の男がふらっと訪れて、「命を助けてくれたら、武器をやる」と言ったそうです。
その武器というのが、前述したコトリバコだったということです。
そして、地域の人々は「一族を根絶やしにする」という目的の元、男の説明を聞きながらコトリバコを作り、差別をしていた地域に住むある家に送り付け、その家に住む1人の女性と15人の子どもを呪い殺しました。
それから、周囲の地域に対し、自分たちがコトリバコで呪殺したことを告げた後「自分たちのことを放っておいてくれたらこっちから手出しはしないが、仕返しをしたら再度呪いをばらまいてやる」と言ったそうです。
その後、仕返しされた時に備えてコトリバコの製造を続け、合計16個が完成した時のこと。
ある地域の子供がコトリバコを持ち去ってしまったと言います。
しかも、そのコトリバコを家に持ち帰って部屋に飾ってしまったのだそうです。
その結果どうなったのか?
持ち去った子供を含む家の子供、そして妊娠可能な全ての女性が僅か1日で死に絶えてしまったそうです。
そして、どうしても死にたくなかった地域の人々は、コトリバコの製造を中止し、製造してしまった全てのコトリバコを持って近くの神社に駆け込み、お祓いをした上で処分を試みたそうです。
ただし、あまりにも呪いの力が強すぎるため、一度に祓うことは不可能だと当時の神主は判断したそうです。
神主は、コトリバコの呪いの効果が薄まるまで、地域の人たちに箱を長年にわたって慎重に保管することを提案しました。
そして、大半のコトリバコの呪いは無事に薄まり、処分することができたとのこと。
しかし、一部のコトリバコの呪いはなかなか抜け落ちず、初めてコトリバコの存在が語られた2005年まで、先祖代々に渡って壊すことなく管理されていたそうです。
対処法
呪いの影響を受けたとしても、特殊な呪文とその呪文を唱える人物の血液を用意出来れば対処出来ます。
元ネタの2chのスレッドには、Mと呼称される成人済みの人物が、呪いを受けた人物を助けるために、自身の手や指を刃物で切り裂き、血液を飲ませながら呪文を唱える様子が書き収められています。
それから、対象者に飲ませるために切り裂いた手をコトリバコの上に乗せ、呪文を唱えることでコトリバコの呪いの効力を一時的に抑えることが出来るのだそうです。
考察と所感
ではここからは、コトリバコの考察を所感を交えつつ書いていきます。
コトリバコの呪いの対象が子供や妊娠可能な女性だけである理由は、恐らく、当時の地域人々が掲げていた「一族を根絶やしにする」という目的だと考えられます。
さしずめ、当時の地域の人々は・・・
- 子供は未来のある存在。
- 妊娠可能な女性は子孫を産み一族を繋ぐ能力を持つ特別な存在。
と考えていたのでしょう。そのため、彼らを潰すことでその一族は終了すると考えていたのでしょう。
一族を根絶やしにするには、子供を増やす手段を断ち、未来ある子どもを葬る必要がある。コトリバコを製造した人々はそう考え、その考えによって呪いの対象が子供と女性に定まったのだと思います。
なお、子供が産めない高齢女性はコトリバコの呪いの対象外となっています。
それにならい、元ネタのスレッドには書かれていないものの、年齢を問わず子供が産めない女性もコトリバコの呪いの対象外と考えるのが自然でしょう。
それにしても、「地域の人々を皆殺しにする」ではなく、なぜ「一族を根絶やしにする」と考えたのでしょう。本当に地域の人々が憎いのであれば、老若男女問わず順番に呪殺すればいいだけの話だと思うのですが。
ただ、この時代の人たちは、自分たちの一族が失われたり絶たれたりすることを最上の恐怖と認識していたのかもしれません。
そして、その恐怖を地域の人々に与えることで、自分たちが受けてきた差別の苦しみや心の傷を癒そうとしたと考えることはできます。
なお、初めにコトリバコの製造方法を伝えた男がコトリバコの製造方法を知った経緯は一切不明です。
しかし、コトリバコの呪いで、地域の人々のみならず周辺の地域の人たちもまとめて葬るつもりだったことが想像できます。
コトリバコの呪いは、製造者にとって憎くもなんともない存在。対象になれば敵味方問わず効果を発揮します。
前述の通り、地域の子供がコトリバコを持ち帰ったことが原因で、その子供が暮らす家の人が呪い殺されました。対象者を見境なく殺すのがコトリバコです。
男はこうした特徴を知った上で黙っており、呪いで人々が全滅することを期待していたのかもしれません。
最後に
コトリバコの元ネタとなる、2chで語られたストーリーのリンクを掲載します。
https://hobby7.5ch.net/test/read.cgi/occult/1116836271/912-
なお、このストーリーの読者の中には原因不明の体調不良を訴えた人も含まれています。
なので、その点を踏まえて上で、読む際は自己責任でお願いします。