どうも、ありつむぎです。
今回は、奇妙で不気味と噂の3大歪みゲーを紹介していきます。
ガラージュ – Garage: Bad Dream Adventure、バロック(BAROQUE)、クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-の3作品です。これらは三大歪みゲー、3大歪みゲー、3大奇ゲーなどと呼ばれています。
ガラージュ – Garage: Bad Dream Adventure
出典:株式会社キノトロープ
ガラージュ – Garage: Bad Dream Adventureは、1999年に株式会社キノトロープによって開発されたパソコン用の謎解きアドベンチャーゲームです。
ガラージュの物語では、主人公が自身の深層心理の中に広がる世界を冒険し、謎解きをしながら世界からの脱出を目指すといった内容が展開されていきます。
ゲームの舞台は老朽化した金属や汚水で満ちた暗黒世界
暗黒世界で暮らしている住民は生命を宿した機械という歪な姿をしています。主人公の姿も住民と同様に生命を宿した機械となっており、主人公のデザインは胎児を彷彿とさせます。
また、ガラージュにおいて、重要な存在である「カゲ」と呼ばれるキャラクターの姿は、体の一部が欠落した奇形児を思わせる見た目をしています。
さらに、主人公が「女性」と表現されたキャラクターの腹部をかきまわす行動を取る等といったように、この作品では生物的な生々しさを感じさせる描写も。
さまた、主人公が冒険の途中で住民に修理をしてもらった「オルゴール」は、聴く者の精神に負荷を与える不気味な音色が奏でられ、釣りをすることによって入手可能な「カエル」と称したものは男性器を思わせるような姿をしているのです。
ゲーム内のアイテムだけでも、ガラージュ世界の異常性を伺うことが出来ます。
ですが、ガラージュは異質な世界観を持ちつつも、今から20年以上前に制作された当時の水準では最高のグラフィックを誇っている他、ゲームのメインストーリーに加えて、その他のやり込み要素が緻密に作り込まれています。
また、暗黒世界の住民の姿に始めは恐ろしさを感じるかもしれません。
しかし、プレイを重ねるにつれてその姿を受け入れられるようになり、徐々にゲームの世界観にのめりこんでいくような作りになっているなど、ガラージュは奇妙ながらも魅力が詰まった作品と言えます。
なお、ガラージュは世界で3500本のみが生産され再販もされていないことから極めて希少価値が高く、その価値はなんと1本25万円以上。
現在、ガラージュの入手は困難を極めています。
そして、この作品はこれから紹介する2作品と同様、3大歪みゲーとしての地位を確立しており、その独特かつ歪なゲーム性は一部のゲーマーからカルト的な人気を誇っています。
バロック(BAROQUE)
出典:STNG ALL RIGHTS RESERVED
バロック(BAROQUE)は、1998年にスティングから発売されたセガサターン用の3Dアクションゲームです。
この作品は、大熱波と呼ばれる大規模な災害によって荒廃した未来の世界が舞台となっています。
物語は、記憶を失いつつ漠然とした罪の意識に苛まれている主人公が、上級天使を名乗る謎の存在から「神経塔と呼ばれる塔の最下層に行くことで罪が癒される」という助言を受け、危険に満ちた神経塔に赴くという内容となっています。
また、この世界では大勢の人間が大熱波の影響によって「異形」と呼ばれる敵キャラクターに変貌してしまっているという悲哀に満ちた背景が存在しています。
そして、それら「異形」の大半は生理的嫌悪感を催す姿をしています。
例えば脳みそを露出させながら宙を泳ぐ異形や、上半身に対して頭部が異常なまでに縮小されている異形、2体の人間が強引に接着され肉塊と化した異形などが群れをなして襲いかかってきます。
ちなみに敵キャラクター以外でも、「天使虫(リトル)」と呼ばれるキャラクターは、両目の眼球を取り除かれて眼孔を露わにした乳児の姿を思わせる姿をしています。
また「首の者」というキャラクターは、上半身や下半身は一般的な人間と同様である一方で骨格がむき出しになった長い首を上空に伸ばしており、異形の1体として主人公に襲い掛かってきても不思議ではない風貌をしています。
なお、バロックには、主人公を含め普通の人間の姿を保っているキャラクターも登場します。
ですが、その人たちは「痛みを感じたい」「自分が死んで代わりに兄に生きてもらいたい」などといった歪んだ妄想をそれぞれ心に秘めており、内面の異常性が垣間見えます。
また、物語の冒頭で主人公に対して神経塔に向かうことを提案してきた大天使。
彼は、始めから自身の目的を果たすために主人公を利用していたということが後に判明したりと、バロックの世界には常に絶望と歪みが渦巻いています。
ちなみに、主人公が回復に用いるアイテムの中には「心臓」や「肉」といった生々しさを感じる物も含まれている他、「寄生虫」というアイテムを使い、主人公自身や装備品を強化するといった、独自のシステムが導入されていることも特徴です。
また、バロックの物語に用意されているエンディングの大半は悲しみに溢れており、エンディングを見ることで心を痛めるプレイヤーが続出したと言われています。
しかし、この作品はストーリーやゲームシステム、キャラクターのデザインなどの面でプレイヤーから評価されており、後に、プレイステーションやWiiに対応したバロックのリメイク版が発売されています。
クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-
出典:ソニーミュージックエンタテインメント
クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-は、1997年にソニー・ミュージックエンタテインメントから発売されたプレイステーション用のアドベンチャーゲームです。
舞台は1997年の香港で、ある時「陰界」と呼ばれる世界にのみ存在していた「九竜城」という城が「陽界」という世界に出現する事件の発生から物語が始まります。
この時、世界に平和と秩序をもたらす為の組織「香港最高風水会議」は、九竜城が陽界に出現した事は世界滅亡の前兆であると判断します。
そして、世界を滅亡の危機から救うために、本作の主人公である「超級風水師」が陰界に送り込まれ、事件の解決に向けて行動していきます。
クーロンズ・ゲートは、初代プレイステーションが発売される前から宣伝されていたものの、完成までにプレイステーションが発売されてから数年もの年月を費やしてしまい、本来の発売予定日から大幅に遅延した形で発売されました。
ですが、開発に膨大な時間がかけられたにもかかわらず、発売されたクーロンズ・ゲートには操作性の不備や難解なバトルシステムが見られました。
また、数多くの専門用語が幾度となく使用されるため物語を理解することが困難な点も相まって、クーロンズ・ゲートの評価を低下させることになります。
その一方で、他の作品とは一線を画す混沌とした世界観。奇形と呼ぶにふさわしい敵キャラクターのデザイン。緻密に作りこまれた独特な世界観は多くのプレイヤーを魅了することになりました。
また、クーロンズ・ゲートにおけるモードの1つである「JPEGダンジョン」においては、当時としては最高峰のグラフィックが取り入れられています。
最後に
以上、3大歪みゲーの紹介でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。
提供:キリン【考察系Youtuber】
https://www.youtube.com/watch?v=By6UeIlz_0Y&t=537s