どうも、ありつむぎです。
今回は、投稿者がおすすめする怖くて面白いSCP「SCP-870 恐らくはそこに存在するはずの怪物」を取り上げていきます。最後まで読んでいただければと思います。
SCPのオブジェクトクラスの簡単な説明は以下の通りです。
Safe→故意に活性化させない限り異常性が発現しないクラスのSCPの総称
Euclid→影響範囲が限定されているものの挙動が予測不可能なクラスのSCPの総称
Keter→全人類にとって敵対的な存在かつ現在の財団の力では完全に収容することが困難なクラスのSCPの総称
なお、この記事はCC BY-SA 3.0ライセンスに基づきます。
それでは以下より本編に移ります。
SCP‐870 恐らくはそこに存在するはずの怪物
このSCPは、オブジェクトクラスKeterに分類されている、大きさや外見が状況に応じて変化する複数の謎の動物の名称です。
これらの動物は、統合失調症を患っている人のみ視認することができるのですが、同じ個体を見ている一方で、その外見的特徴は見た人によって変化するという極めて奇妙な特徴も持ち合わせています。
そのため、2人の統合失調症の患者に同じ個体を見てもらったとしても、クモの脚と3つの眼を持つワニや、オウムの頭をした背中が湾曲している子供の他、脚の代わりに人間の腕が生えている巨大なムカデといったように全く異なる視覚情報を述べるのです。
妄想ではありません。見えないだけで確かにこの動物は存在していて、一部の個体は現在も大きさ8m×8mの密封された部屋に収容されています。
さらに、肉食性であるため、48時間に一度のペースでウシ1頭の死体が供給されることが決まっています。加えて狂暴であり逃走する可能性があることから、統合失調症を患っているDクラス職員に常に監視させています。
なぜ統合失調症の患者だけが見ることができるのか。これについては一切不明のままです。統合失調症の患者のみならず、他の人であっても視認する方法を模索中ですが現在も実現できていません。
そして、未収用のこの動物の数は推定されるだけでも100体は存在するとされています。ただし、これらの動物は現在も全て収容することができておらず、一刻も早くせん滅することが求められています。
外に存在するこの動物は、強い捕食性をもって対象者を数年単位で音もなく付きまとい続け、対象者が単独でいるタイミングを見計らって一瞬にして丸のみにしてしまいます。
この動物は、栄養を摂らずに生きていくことができるそうです。捕食して殺害した対象者は、動物自身の子供を作る材料として利用されていることが分かっています。
なお、2000年代に、統合失調症の患者の1人が突然現れた怪物を退治したという報告を警察に行ったことが分かっています。
そして財団は、この怪物はSCP‐870のことではないかと推測し、その人物を招き入れてインタビューを行いました。
そのインタビューによると、この人物が見た怪物とはやけにたくさんの脚が生えているクモだったようです。そのため、驚きのあまり手にした銃を使ってその怪物を殺害したそうです。
また、それよりも前に全く別の怪物のことを見たことがあったようで、その怪物はある男を気配も感じさせずに追い回していたとのこと。男はその怪物を認知していませんでした。
そして、インタビュー相手の博士に対して「あんたは……あんたは何かを落として、床を見たら無くなってた、そんな経験あるか?」と尋ねます。
その後、追われていた男は机の上から定規を落とした際、男は気が付いていなかったものの、追い回していた怪物がその定規を食べた瞬間を目撃したと話しました。さらに、その数日後にはその男も捕食されてしまったのだとか。
このインタビューが終了した後、この人物は記憶処理を受けてから解放されました。
また、このインタビューにより、動物は人口密集地に生息していており、現在も誰かを捕食しようと24時間目を光らせていることが示唆されました。
ちなみに、財団の博士は、動物たちは人が自分たちの姿を安易に見破ることができないようにカモフラージュをしていて、統合失調症の患者も動物の完全な姿を見ることができているわけではないと考えています。
これらの動物が本当はどのような姿をしているのか。それは誰にも分からないということです。
とにかく、もしかしたらあなたのすぐそばにもこの奇妙な動物がいて、今か今かとあなたを捕食するタイミングを見計らっているかもしれませんね。
机から床に落とした文房具が目を離したすきに突然消えたら、それは、その動物がすぐ近くにいるサインだと考えることもできそうです。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました。SCPの元ネタのリンクと著者を掲載します。
SCP-870 恐らくはそこに存在するはずの怪物
著者:Tanhony
http://ja.scp-wiki.net/scp-870
では、今回はこの辺で。次回もよろしくお願いします。