どうも、ありつむぎです。
テーマは化け物が潜む異空間系SCPです。3つ紹介します。
SCPや専門用語が分からないという方は以下のリンクをご覧ください。
SCP-070-JP わんわんランドと犬ではない何か
SCP-070-JPは、オブジェクトクラス「Safe」に分類される○○県○○市内にある点検用の昇降口です。
収容には至っていませんが、このSCPには常に鍵がかけられ一般人の進入を防止しています。
このSCPの内部には、SCP-070-JP-1に指定される、廃墟となった大型のペットショップが存在します。
そのペットショップには
- 商品棚
- 動物用の檻
- 「わんわんらんど」と書かれた劣化の激しい看板
があります。
そして、このSCPを調査するためにDクラス職員を使うことになりました。
まず、財団は1人目のDクラス職員を投入し、このSCPの内部に5分以上滞在させました。
すると、興味深いことに、SCP-070-JP-2に指定される未知の怪物がどこからともなく1体出現しました。
その怪物は、複数の生物の声が混在した奇妙な声で
ワンワンワン ワンワンワン ワンワンワワワン ワンワンワン
と歌っていました。
また、この怪物が出現すると、SCP-070-JPは未知の力によって封鎖されます。
つまり、脱出は不可能となります。
Dクラス職員は、SCP-070-JP-2の姿に嫌悪感をむき出しにし、脱出出来ないことに慌てふためきます。
Dクラス職員と怪物の距離が縮まっていきーーー突然、沈黙が訪れました。
沈黙から27秒後。
怪物は
ワンワンワン ワンワンワン ワンワンワワワン ワンワンワン
と再度歌い出しました。
ちなみに、その歌声には
そのDクラス職員の声が追加されていました。
現在も、このDクラス職員は財団の元に帰還しておらず、行方不明のままです。
その後、財団は怪物の正体を知るために、2人目のDクラス職員にカメラを持たせましたが、その真の姿を映すことには失敗しました。
ちなみに、2人目の職員も消息を絶ち、歌声にはその職員の声が追加されました。
そのため、怪物の正体を知る唯一の手がかりは、実験で使用した2人のDクラス職員の証言のみです。
しかしそれらの証言は
- 「大きくて犬に似ているが犬じゃない」
- 「体は大きい」
といった曖昧な内容であり、SCP-070-JP-2の姿の詳細は分かっていません。
それから、財団が、SCP-070-JPの研究の一環として実験記録の音声を解析しました。
すると、Dクラス職員がSCP-070-JP-1に進入した時からSCP-070-JP-2の歌声が響いていたことが判明しました。
その歌声には
- 「お腹が減っても負けないぞ」
- 「足が切れてもがんばるぞ」
- 「寂しくないぞみんないる」
といった言葉が含まれていました。
これらの歌の内容から推測するに、SCP-070-JP-2の正体は、かつてペットショップで飼育されていた動物の死骸と怨念の塊であるとされています。
これらの動物たちは、生前に何者かから受けた凄惨な行いに対する憎しみが強くて成仏が出来ず、きっと、今も異空間内をさまよっているのでしょう。
SCP-1053-JP ちぐはぐ
SCP-1053-JPは、オブジェクトクラスEuclidに分類される蓋つきの木箱です。
現在は厚さ20センチのコンクリートで構成された部屋に収容されていて、鎮圧部隊を近辺に配置し、不測の事態に備えています。
このSCP-1053-JPは、かつてはとある産婦人科で、人工中絶で摘出した胎児を捨てるためのゴミ箱として使われていました。
しかし、現在は、夜間に限りラジオの音声を流すという異常性を示しています。
さらに、その音声が流れている間は、箱の底がSCP-1053-JP-1に指定される、病院に似た異空間に繋がります。
そして、この異空間の実態を調査するために、Dクラス職員を使用した実験が行われました。
まず1人目のDクラス職員は
- SCP-1053-JP内の通路
- 古びた2つのベッドと点滴が置かれた部屋
を1回ずつ撮影しました。
すると、その直後にラジオの音量が大きくなり、SCP-1053-JP-2に指定される未知の存在が出現し、Dクラス職員はSCP-1053-JP-2に誘拐されました。
2人目のDクラス職員は、財団に対して反抗的な態度を示しつつも、1人目のDクラス職員とは異なるルートを通り、そこで1つの部屋を撮影します。
また、その部屋から「へその緒」と見られるヒモ状の物体を大量に発見しました。
その後、このDクラス職員が別の部屋を撮影するとラジオの音声が拡大され、1人目のDクラス職員と同様にSCP-1053-JP-2に誘拐されました。
そんな彼が最後に撮影した写真の左奥には、人影らしき何かが映っていました。
また、最後に3人目のDクラス職員が投入され、そのDクラス職員は地下に続く階段を降りていきます。
そこで「キュレット」という人工中絶に使用する道具を発見した他、「ちぐはぐに繋がれたうごめく肉塊」を発見するという成果を上げました。
しかし、このDクラス職員は出口を目前にして消息を絶ち、その直後にSCP-1053-JP-2と思われる存在がドアップで撮影されました。
それから後に、1人目のDクラス職員がSCP-1053-JPから自力で帰還を果たしました。
ですが、このDクラス職員は心身ともに衰弱していて、財団のインタビューに対し
「アレはちぐはぐだった。けれど、ちぐはぐじゃなくなろうとしていた」
と不可解な言葉を口にしています。
それから、このDクラス職員はインタビューの最中に苦しみ始め、突然腹部から、SCP-1053-JP-3に指定される肉塊に似た異形の怪物が出現しました。
SCP-1053-JP-3は財団職員や部隊を襲撃して複数名の死者を出し、さらにその後は行方をくらましました。
そのため、現在は財団によって、このSCPの襲撃に備えて厳重な警戒態勢が取られています。
また、SCP-1053-JP-3の正体は不明ですが、一説によると
中絶によって肉体を破壊された胎児の肉片が、何らかの影響によって歪に結合した怪物であり、3人目のDクラス職員が目撃したちくはぐの肉塊と同一の存在ではないかと考えられています。
SCP-1777-JP 迷いの森
SCP-1777-JPは、オブジェクトクラスSafeに分類される、北海道の森林のとあるポイントから転移される異常な空間です。
収容には至っていませんが、財団が一般人の立ち入りを厳しく禁じています。
このSCP-1777-JPは、木々が乱立していて常に霧がかかっており、風の音が際立つほど静かです。
しかし、この空間にはSCP-1777-JP-Aに指定される未知の何かが存在しています。
SCP-1777-JP-Aの見た目は、レトロゲームで見かけるような「モザイク」の塊で、対象は、このSCPを見た途端に強い恐怖を覚え、ただちにSCP-1777-JPから脱出することを試みます。
SCP-1777-JPの調査に訪れた、すごい特訓を受けたであろう機動部隊に所属している人たちは、このSCPの接近に対して
- 各々が悲鳴を上げながら逃げ惑う
- 銃を発砲する
といったように激しく取り乱していて、それら起動部隊の大半が消息を絶っています。
ただし、機動部隊の1人であるキティという女性は何とか生還しました。
彼女は財団のインタビューに対して
- 「SCP-1777-JP-Aは自分の体に入ってしまった」
- 「このSCPが自身の記憶の中に出現するようになった」
と震えながら訴えたため、このSCPは人間の精神に寄生する性質を持つことが分かっています。
さらに、このインタビューを担当した凍田という博士は、インタビューの最中にSCP-1777-JP-Aの存在を知覚し、部屋から出た後にこのSCPに追いかけられたと報告しました。
そのため、このSCPは、感染した宿主を介して新たな生物に寄生することも判明しています。
なお、キティは財団の記憶処理を受けたのですが、記憶からSCP-1777-JP-Aが消滅することはありませんでした。
結果として、キティは発狂し、自身の両目を食事用のハシで突き刺し自殺しました。
これ以上生きても苦しいだけでしょうし、仕方がない気がします。
それにしても、すごい訓練を受けたであろう人を自殺に追い込むなんて恐ろしいなって思います。
また、凍田博士は、財団に自らがSCP-1777-JPの調査を行うことを提案し、実際にこのSCPの中に赴きました。
そして、このSCPの奥へと進む度に、その視界が徐々にSCP-1777-JP-Aで覆われていきます。
このことに対して激しく嘔吐したり倒れたりしつつも前進を続けます。
博士は頑張ります。
ところが、このSCPの最奥とされるエリアには価値があるものは何もなく、さらに道が途絶えていました。
そして、凍田博士は目の前の状況を知ると
「終わりだ!」
と叫び始め、次いで
「後一歩進んだら終わる」
と意味深長な言葉を残し、その後は通信が途絶えました。
何が終わるのか気になります。
また、今後はSCP-1777-JP-Aによる被害を出さないために、SCP-1777-JPの内部調査が禁止されました。
ただし、SCP-1777-JP-Aは、人間や動物のみならず
- カメラ
- パソコン
- スマートフォン
といった電子機器にも寄生するため、今後はその状態の電子機器を目にしないための注意が必要です。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました。
提供:キリン【考察系youtuber】
https://www.youtube.com/watch?v=xLQEw3FslAc&t=68s
良ければ、怖いSCPその1の記事も読んでいただければと思います。
SCP-070-JPわんわんランドと犬ではないなにか
著者broken_bone
http://scp-jp.wikidot.com/scp-070-jp
SCP-1053-JPちぐはぐ
著者k-cal
http://scp-jp.wikidot.com/scp-1053-jp
SCP-1777-JP迷いの森
著者Fennecist
http://scp-jp.wikidot.com/scp-1777-jp
この記事はCC BY-SA 3.0ライセンスに基づきます。