滑った者は消える。痕跡すら残さずに。

ありつむぎ
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この記事ではSCP-1562 – 隧道滑りを解説・考察します。専門用語は可能な限りかみ砕きます。

SCP-1562 – 隧道滑りの概要と異常性

SCP-1562は、オブジェクトクラスSafe(故意に活性化させない限り異常性が発現しないクラスのSCPの総称)に分類されている金属製の滑り台です。

ある廃公園で複数の子供の失踪事件が発生してから回収されたSCPとなっています。

このSCPの異常性は、人間が頭から滑り下りた際に発現します。

この体勢で滑り降りた人間は、未知の力により消失します。

このSCPの見どころ・怖さ

こうした異常性の見どころと怖さとして、消失する異常性に巻き込まれた人は、誰一人として現在もなお回収されていないことが挙げられます。

命綱を使用し引き戻す試みも必ず失敗します。(消失する瞬間に命綱が千切れてしまう)

ただし、Dクラス職員(実験の際に用いられる被験者の総称。人権は破棄されている。それぞれD-XXXなどと呼称される)を使用した通信については消失後もなお可能です。

この滑り台に関するD-2445(Dクラス職員の1人)を用いた実験の結果、この滑り台の異常性により消失した先は、狭くて暗い小さなトンネルであることが判明しました。

周囲は岩と泥で覆われており身動きが取れないほどであるとのこと。

さらに、このトンネル内では小さな靴も発見されました。

加えて、D-2445はトンネル内から少年の声が聞こえてきたとも報告しています。

なお、財団の研究員たちは、D-2445を救出する手段として無線機、GPS追跡機、ヘッドランプを装着したD-8600(Dクラス職員の1人。小柄な体躯であることを理由に選出された)を送り込んだのですが、D-8600の消失後GPS追跡機との通信は途絶しました。

また、D-8600はトンネル内でヘッドランプが消えてしまったことを報告しています。

それから、財団の博士と研究員はD-8600の無線からD-2445の声を拾ったのですが、なんと通信時の言葉を一言一句繰り返していることが判明しました。

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その後、D-8600は脱出のために少しずつ後退したものの、唐突にD-8600との通信が途絶え記録は終了しました。

そのため、D-8600とD-2445を救出する試みは失敗し、このSCPを用いた実験は永久に停止しています。

考察

ここからは、SCP-1562 – 隧道滑りを考察していきます。

ここまでの内容を見るに、廃公園での失踪者が相次いだ原因は、この滑り台と見て間違いないでしょう。

D-2445が発見した小さな靴は失踪した子供のものであり、聞こえてきた少年の声も失踪者のものでしょう。報告書には「複数人の子供が失踪した後に回収された」と書かれているため間違いないと投稿者は考えています。

また、D-8600が耳にしたD-2445の発言は、全てにおいてD-2445が初めてトンネル内部に転送された際に発した言葉でした。

その言葉を聞いたD-8600は、対話を試みたもののD-2445は言葉を繰り返すばかりで容量を得ませんでした。

そのため可能性の話ですが、D-8600が消失しトンネルに転送された時点でD-2445は犠牲者の1人となり、このSCPによる異常性の1つとなってしまったのかもしれません。

そして、この仮説が正しい場合、D-8600もトンネルに取り込まれ、同様に異常性をもたらすようになるのも時間の問題と言えます。

また、D-2445が耳にした少年の声も、犠牲になった少年がもたらす異常性なのでしょう。

さらに、このSCPの報告書を読む限り、D-2445が聞いたと主張する少年の声はD-8600には聞こえていない様子でした。

そのため、このトンネルに入った人物は、その直前に消失した人物の声のみ聞くことが可能だと判断できます。

そして、それは失踪者兼死者の声だと判断できるのではないでしょうか。

即ち、D-2445がトンネルに入る前の声の持ち主は、財団によって滑り台が収容される前の最後の失踪者である可能性が高いと考えます。

そして、こうしたことから以下のようなことが考えられます。

この滑り台の影響により消失し転送されたトンネル内は確実にループしており、今もなお犠牲者同士のやり取りは続いている。

また、ここまで書いてこなかったのですが、D-2445はトンネル内部について「詰まってる」と発言しました。

これは、犠牲者同士が数珠繋ぎになっていることの証拠になると考えます。

ちなみに、トンネル内部から犠牲者の亡骸は発見されておらず、D-2445はトンネル内部は岩と泥で囲まれていると報告しました。

そのため、犠牲者は時間経過に伴いそのような物に変化していくのだと考えられます。内部から発見された小さな靴は犠牲者の遺品でしょう。

そして、犠牲者は変化前に発した声を次の犠牲者に聞かせる異常性をおよぼすようになる。投稿者はそのように考察します。

しかしながら、この滑り台は財団によって既に収容されており、新たな実験は行われていません。このことから、今後は滑り台による犠牲者が出ることはないでしょう。

しかしながら、なぜ頭から滑ることで消失しトンネル内に閉じ込められるのか?

最大の疑問でしょう。

実際に、SCP-1562の特異な点として、人が消失する現象のみならず「頭から滑る」という条件で発動する点にもあります。

うつ伏せの状態で滑るという行為は人間の視界や身体の向きが一方向に固定される体勢です。この状態こそ人をトンネルへ転送する条件なのかもしれません。

また、SCP-1562は滑り台ではなく「条件を満たした人間を別次元へ転送する装置」であるとも考えられます。

さらに、このSCPの報告書には一切触れられていませんが、財団が認識している要注意団体の1つ「夢見テクノロジー(異常物品の製造・販売を行う団体)」の関与も否定できないように感じられました。

なお、滑ることで狭いトンネルに転送されるという性質上、閉所恐怖症の人にとって強い恐怖を与えるSCPとも言えます。

まとめ

このSCPを短くまとめると次のようになります。

  • SCP-1562は廃公園から回収された滑り台
  • 頭から滑ると消失し脱出不可能なトンネルの中に転送される
  • トンネルに入ると直前に失踪した犠牲者の声が聞こえてくる
  • 財団はこの滑り台を収容し、新たな実験を無期限に停止している

最後に

ありつむぎ
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内容は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。

タイトル: SCP-1562 – 隧道滑り
原語版タイトル: SCP-1562 – Tunnel Slide
訳者: gnmaee(NoTranslator)
原語版作者: trennerdios
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-1562
原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/scp-1562
ライセンス: CC BY-SA 3.0

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