どうも、ありつむぎです。
今回は、ネットで話題になった連ちゃんパパの主人公、日之本進のクズっぷりについて書いていきます。
出来る限り分かりやすく簡単にまとめましたので、最後までお付き合いいただければと思います。
連ちゃんパパの概要
連ちゃんパパは、漫画家「ありま猛さん」によって手掛けられたマンガです。
単行本にはなっていませんが、1990年代に刊行された「パチプロ7」という雑誌に掲載されていました。
この作品は、元々は非常にマイナーな作品だったのですが、突如として注目を浴びて、Twitterにおいて一時はトレンド入りする程の勢いを見せました。
さらに、この作品が読める無料漫画サイト「マンガ図書館Z」のサーバーをダウンさせる事態に発展しています。
また、この作品はブラックなストーリーや救いようのない数々キャラクターが特徴で、特に主人公の日之元進の悪行は目に余ると話題を呼んでいます。
このマンガは、全編に渡ってコメディタッチで描かれており、さらにテンポが良くて読みやすいです。
その一方で、内容の暗さから読み進めるたびにネガティブな感情が湧き上がることは免れず、「飲みやすい猛毒」と呼ばれています。
なお、このマンガのタイトルには「連ちゃん」という言葉が使用されていますが、これは特定の人物の父親という意味ではなく、「連チャン」というパチンコの用語からとっています。
その「パパ」に当たる人物が、この作品の主人公である「日之本進」となっています。
進は、平凡な見た目をした仕事熱心な30代の男性教師であり、アパートで妻の雅子と息子の浩司の3人で、パチンコとは無縁の生活を送っていました。
しかし進はパチンコを通して、心の奥底にある歪んだ性根を徐々に露わにしていきます。
悲劇の始まり
ある時、進が仕事を終えて帰宅すると、浩司が一枚の紙を差し出します。
その紙には雅子の字で「探さないでください」といった文章が書かれていました。
困惑する進を他所に、借金取りの男性が部屋に入ってきます。
その借金取りは、雅子がパチンコで300万円の借金をしていたため、この日はその利息の取り立てに来たと説明しました。
その説明から、雅子は借金を苦に逃走したことが明らかになります。
しかし、進に利息を支払う財力はなく、結果として仕事に行く際にも男性に後を付けられるようになり退職を余儀なくされます。
進はこの状態に悩んでいましたが、浩司から、雅子がテレビ画面に映ったという知らせを聞き、そのわずかな情報を元に雅子を探しに行く決断をします。
そして、借金取りをトイレの個室に閉じ込めて浩司と共に部屋を出ました。
その後は、置き引きといった被害に遭ったり、生活費を稼ぐと称して警察から借りた金でパチンコに興じたりしつつも、ついに愛人と寝ている雅子を探し当てます。
進は雅子に対して一緒に人生をやり直すことを提案します。
雅子は、その提案を受け入れたかのような態度を示したのですが、その態度は演技で、進と浩司が雅子の帰りを待っていることを他所に、雅子は愛人を引き連れて裏口から逃走しました。
進の悪行
進は、妻に逃げられた後に再就職を試みるものの上手くいかず、借金や僅かな退職金を元にパチンコにのめりこむようになります。
さらに、浩司に対して「悪いのは俺だけじゃない」と責任から逃れるための幼い態度を取り始めます。
また浩司は、進と雅子に裏切られたことでショックを受けて口を閉ざしてしまい、学校では、父親が無職であることからイジメを受け、徐々にその精神が歪んでいきます。
そんなある日、進は1人の女性とパチンコ店で知り合い、その女性から金を借りつつ生活をするという惨めな姿を見せました。
それだけなく、その金を全てパチンコにつぎ込みゼロにしてしまい、「次は返す」を口癖に幾度となく金を求めています。
進は、作中において浩司と共に様々な人の家に居候をするのですが、その家に住む人の大半は、クズと呼ぶことに相応な性格をしています。
さらに、その人たちは進と知り合ったために様々な不幸に見舞われたことから、進は疫病神のような男と言えるでしょう。また、進は信用されて預けられた金や、元教え子たちから再就職のために与えられた金を欲望のままパチンコ代に回しました。
後に、愛人の子供を身籠った雅子と再度暮らし始めた際は、雅子の胸倉をつかんで
「出せってんだよ!」
と言い、40万円の出産費を奪って楽しそうにパチンコをしています。
さらに進は、
パチンコ代を稼ぐために強盗を目論む
借金取りの手伝いをすることになった際は、借金をしている人の子供が通う学校の前で借金の旨を大声で叫び、子供をイジメの対象にする
といった悪質な方法で金を稼ぎました。
また、身近な人をパチンコにのめりこませて借金をさせ、返済されたその借金をパチンコ代にあてるという所業に及んでいます。
のみならず、息子の担任の女性教師を強引に犯し、その教師に妊娠疑惑をもたせています。
なお、そういった悪行におよんでもなお「あは!」「えへ!」などと発言しつつ満面の笑みを浮かべており、その姿はサイコパスと言う他ありません。
進は、周囲からパチンコを辞めて働くように何度も説得されるのですが、その説得のたびに
「自分にとってパチンコは仕事だ」などと発言し、わがままな子供のように保身に走っています。
つまり、パチンコのプロを自称することで、自身を無職であるという劣等感から遠ざけ、自尊心を保っていたことが分かります。
物語の結末
この作品のストーリーの結末は、進が雅子たちと再度暮らすようになり、パチンコ店が存在しない田舎に移住し、進たちが健気に畑仕事をする場面で終了します。
しかし、その畑の近くで新たなパチンコ店の建設工事が進められる描写があり、この描写から進は、生涯を通してパチンコに人生を支配されることが分かります。
ネット上の感想と作品から得られる教訓
進の言動を見た読者たちは
「ここまでくると爽快感がある」
「こいつは半殺しにしなければ気が済まない」
といった感想を述べています。
さらに進は、作中に何度も死に直面したものの、その出来事は全て進の悪運によって回避されたため、進の死を心から望んでいた読者は憤りを覚えました。
また、数々の罪の中でも女性教師に関するとある罪を最大の罪とたしなめる声も一定数存在しています。
また、ギャンブル依存症に陥った人間の心理や、金銭に余裕がある時に限りパチンコの調子が良くなるといったリアリティに感心する声も挙がっています。
ただし、真のクズは進ではなく雅子なのではないか?といった意見も存在します。
なお、この作品からは、遊ぶことを知らずに大人になることの恐ろしさとその後に娯楽に触れてしまうと理性のブレーキが壊れて暴走することの危険性を学ぶことができます。
最後に
以上が、連ちゃんパパの簡単な解説でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。
提供:キリン【考察系youtuber】
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