どうも、ありつむぎです。
今回は、常軌を逸した世界観が特徴的なヤバい3つのゲーム、俗に言う電波ゲーを取り上げていきます。紹介するのは以下の3つです。
- 終ノ空
- さよならを教えて〜comment te dire adieu〜
- ジサツのための101の方法
それでは本編に移ります。
終ノ空
終ノ空は、1999年に成人向けゲームを手掛ける会社「ケロQ」から発売された作品です。アダルトゲームでありながら人間の狂気と世界の終焉という暗いテーマが採用されています。
このゲームの舞台は現代の学校で、物語は、ある学校の生徒が自殺をし、学校の生徒が狂っていく場面から展開されていきます。
その物語には、クトゥルフ神話や読んだ者の精神を破壊すると言われている小説「ドグラ・マグラ」を思わせる要素が端々に登場します。
また、主人公は4人存在し、それぞれがゲーム内で設けられた章ごとに登場するのですが、その主人公の多くはクセが強くなっています。
例として、第1章の主人公の水上行人は、授業を放棄し哲学書を読む問題児です。
第3章の主人公の高島ざくろについては、前世の記憶を思い出すことを「スパイラルマタイ」、自殺を「アタマリバース」と呼称しています。
そして、第4章の主人公の間宮卓司は、ざくろが自殺したことを境に精神が歪んでしまい、生徒の自殺は世界の終焉の前触れであると話し始めます。
さらに、自身を救世主と名乗り、学校の生徒を自身の狂信者に仕立て上げるという危険な人物になっていくのですが、その一方で様々な恐ろしい幻覚に苦しめられており、その姿は不憫でなりません。
また、これらのキャラクターの会話は哲学的である上に、脈絡のないセリフや突拍子のない場面転換が繰り返されるため、プレイヤーが真面目に物語を読んでいたとしても、その内容を理解することは困難となっています。
そして、当時のプレイヤーは、キャラクターのやり取りのループや暗号のような支離滅裂なセリフ、そして精神に負荷をかける強烈なホラーといった、アダルトゲームにあるまじき要素を受け、このゲームのジャンルを衝動的に再確認したそうです。
しかし、プレイヤーの中には、そんな不思議で難解な物語やキャラクターの謎に強い興味を示し、その要素について考察する人やこのゲームの物語を純粋に好むプレイヤーもいるとのこと。
なお、このゲームが発売された当時は、ノストラダムスの大予言が流行し、大勢の人達がその予言を心から信じていた時期であり、その背景がゲームのリアリティの向上に貢献したと言われています。
さよならを教えて〜comment te dire adieu〜
このゲームは、2001年に成人向けゲームを手掛ける会社「CRAFTWORK」から発売された作品です。
公式によって、犯罪を目論んでいたり生きることが辛い人に対して購入を控えるよう注意書きがされています。
この物語は、主人公の「人見広介」が、自身と謎の白い翼の天使が怪物に虐げられる奇妙な夢を見ることから始まり、その後に、広介は教育実習生として様々なヒロインと親交を深めていきます。
ですが、広介の言動はストーリーの進行に伴い奇妙になっていきます。
例えば、広介がネコを目にした時に「ネコの肛門にカラシを塗ったことがあった」と恐ろしい告白をし、別の場面では、唐突にヒロインの体に矢を突き立てて興奮したりと、その異常な精神を露わにしました。
また、広介とヒロインの会話が噛み合っていない点、物語の時間帯が夕方で固定されている点、学校のチャイムが不協和音のように歪んでいる点。
これらの要素も、プレイヤーに対して違和感を抱かせると共に強い恐怖を与えました。
なお、後の展開によって、このような異常性の原因は学校で展開される物語が広介自身の妄想で構成されていることが判明します。
というのも、広介は自身を教育実習生と思っているものの、実際は、教師の夢を叶えられずに精神を病んだ精神病院の入院患者だったのです。
さらに、物語を進めるにつれて、広介はこの現実を認められず、妄想にのめり込んでいることも判明します。
従って、学校と同様にヒロインの大半は広介の想像上の存在です。
広介がこれらの妄想をしていた理由は、今なお自身の夢を捨てることが出来なかったからでだと考えられています。
そして、広介は自身が病人である現実を受け入れられず、救いのない結末を迎えます。
なお、一部のプレイヤーは、このゲームの世界観やゲーム内のイラストに芸術性を見出し、その結果としてこのゲームの価値が上昇しました。
2020年にはアマゾンで約4万円、BD版は10万円の価格で販売されました。
しかし、このゲームのDL版は非常に安く入手出来るため、ゲームをプレイすることのみが目的であればDL版を購入するべきでしょう。
また、2020年にはこのゲームの設定資料の増量版が約5千円で販売されたのですが、その人気の高さから瞬く間に売り切れてしまいました。
ジサツのための101の方法
このゲームは、2001年に成人向けゲームを手掛ける会社「公爵(デューク)」から発売された作品です。
物語の舞台は主人公の「虎菱拓司」が暮らす現代。
ですがその世界では「自殺波動」という人間を自殺の衝動に陥らせる未知の現象が引き起こされています。
そして、その現象によって、拓司の通う学校の生徒や教師が様々な方法で次々と自殺を図りました。
そのため、拓司は食糧や水が保管されているシェルターの中に非難し、そこで出会った複数のヒロインと交流をしていきます。
しかし、そんなヒロインは、「妄想の中のキャラクターと会話をする」「ネコをビニール袋に詰め込めて屋上から落とす」といった奇行に及んでいたことが分かっています。
さらに、ストーリーにおいて重要となるヒロインの「雲井なたね」は「かつて自分は宇宙人に犯されたことがある」「自殺波動は宇宙人が起こした現象だ」と断言する異常性を見せつています。
ちなみに、拓司も日ごろから謎の幻聴に悩まされていて、現実と夢、そして妄想の世界を区別出来ていません。
なお、このゲームでは、拓司たちがシェルター内で数日間過ごしている時に、同じシェルターに逃げ込んだある1人の男子生徒が食糧を独占し、食糧と引き換えにヒロインとのxxxxxを求めるという王道展開も繰り広げられます。
その一方で、自殺波動をアルミホイルで防いだり、一部の生徒がシャーペンの芯を自身の耳の穴に押し込み自殺するという独創性に富んだ描写もあります。
また、このゲームの展開は中盤から急速に進行していき、その展開の途中で、拓司が現実の世界と非現実の世界を何度も往復します。
さらに、このゲームの1人のキャラクターのセリフは極めて長いため、そのキャラクターが言いたいことを理解することは困難を極めます。
こうしたことから、このゲームのストーリーを理解することは一筋縄ではいかないものの、一部のプレイヤーから、このゲームにおける唯一無二の世界観が絶賛されました。
ちなみに、公爵は倒産したためこのゲームを入手することは困難となっており、2020年時点のアマゾンでは、中古品でありながら10万円以上の価格で販売されています。
最後に
内容は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。
提供:キリン【考察系youtuber】
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