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背筋が凍る怖い社会風刺アニメ4選

現在、公開されているアニメには、笑える内容や感動出来る内容などのジャンルがあります。

ですが、そんなアニメの中には現代社会を風刺した内容が存在していることをご存じでしょうか?

今回は、背筋が凍る怖い社会風刺アニメについて4作品書いていきます。それぞれの最下部にアニメのリンクを掲載しておきます。

CHILDREN

出典:岡田卓也

CHILDRENは、2010年に「トライデントコンピュータ専門学校」の元生徒である、岡田卓也さんを含む合計4人によって制作された、近代社会を舞台とした全編4分程度のアニメです。

この物語は、額に「4483」という数字が書かれた一体のキャラクターが、列車に轢かれる黒い犬の姿を目撃する場面から始まります。

そして場面は学校の教室に移り変わります。

その教室では額の番号を除いて4483と同じ姿をした大勢のキャラクターと4483が、一切の言葉を発することなく

  • 黒板の文字をノートに書き写すことに没頭する
  • 絵画の授業において同じ絵を描く
  • テストで同じ点数を得る

 

といった一連の様子が映し出されます。

それらの映像からは、4483たちの「個性」を一切感じることができません。

また、4483たちが学校のグラウンドでサッカーをする場面では、4483たちは転がるサッカーボールに対してほとんど興味を示すことなく立ち尽くしている一方で、4483たちの教師はその様子を見て嬉しそうに拍手をしています。

その教師は、あたかも4483たちの「無個性を肯定している」かのような印象を受けさせます。

このように、CHILDRENでは陰鬱な空気が最後まで漂っています。

その理由は、CHILDRENは「みんなが同じであろうとすることが個性を失う原因ではないのか」というテーマを投げかけているからであり、岡田さんたちが「学校教育の闇」を幼いころに経験していて、その経験がCHILDRENに反映されているからであると考えられます。

https://www.youtube.com/watch?v=BE4oz2u6OHY

MAN

出典:スティーブ・カッツ

MANは、2012年にスティーブ・カッツさんというロンドンのクリエイターによって制作された、50万年前の地球を舞台とした全編3分30秒程度のアニメです。

MANの物語は、1人の若い男性が地球に降り立つ場面から始まり、その男性は意気揚々と左方向に進んでいくと、男性はその途中で昆虫やヘビ、ニワトリといった生き物と遭遇します。

そして男性は、それらの生き物に対して

  • 両足で踏みつぶす
  • 靴下として利用する
  • 毒液を強引に注入し、玩具として扱った後にフライドチキンにして食す

 

といった目に余る行為を次々とこなしていきます。

それ以降も男性は、眉一つ動かすことなく様々な生き物に対して残虐な行為を取り続け、男性は後に大型の船に乗り、その船から大量の産業廃棄物を投棄し海を黒く染めると、ステップを踏みながら森林を瞬く間に紙幣に変換するといった環境破壊を行っていきます。

そして、男性の残虐行為や環境破壊の結果として、地球上には数多くのビルが立ち並び、多種多様な自動車が道路を走行するといった近代的な都市が形成されます。

このように、MANは人間が持つ底知れない野心と多くの人に共通する「利便性の裏側に存在している多くの犠牲を顧みることがない」といった、意識を風刺する意図が込められています。

また、MANの視聴者からは「世界一笑えないアニメ」「考えさせられる」といったコメントが寄せられており、YouTubeにおけるMANの総再生回数は3000万回を超えています。

https://www.youtube.com/watch?v=WfGMYdalClU

El empleo

出典:サンディアゴ・ボウ・クラッソ

El empleoは、2008年にサンティアゴ・ボウ・クラッソさんというアルゼンチンのアニメーターによって制作された、近代社会を舞台とした全編5分程度のアニメです。

この物語は、1人の男性が牢獄を思わせる部屋にて憂鬱そうに起床する場面から開始され、男性の部屋にあるランプや鏡、机といった家具が男性以外の生きている人間によって成り立っているという、不気味な世界観が展開されていきます。

そして、男性は身支度を終えて会社に向かうために外に赴きますが、男性の自宅の外では信号機やタクシーといった道具が人に置き換わって稼働しているのです。

さらに、誰もがそれらの要素に疑問を持たないため、このアニメの不穏な空気がより引き立てられています。

El empleoは「仕事は誰かの力で成り立っている」という社会の仕組みをわかりやすい形式で発信している一方で、現代社会で生きる多くの人たちは思考を停止した状態で「誰かの道具として利用されている」といった、非情な現実を風刺していると捉えることもできます。

https://www.youtube.com/watch?v=cxUuU1jwMgM

就活狂想曲

出典:吉田まほ

 

就活狂想曲は、2013年に吉田まほさんという日本のアートディレクターによって制作された、現代社会を舞台とした全編7分程度のアニメです。

この就活狂想曲では、主人公である女子大学生が、就職活動のためにスーツを着用する場面から物語が展開されていきます。

そして、女子大学生を含む大勢の就活生が企業説明会の会場になだれ込みますが、女子大生を除く就活生たちは、その会場で行われていた発表に対して一糸乱れぬ拍手をします。

そんな就活生たちは、とあるブラック企業の説明に対してもなお、いびつな作り笑いを浮かべて一斉に頭を傾けました。

さらに、就活狂想曲のその後の展開においては、就活生が理性の伴わない形相でメモを取り続け、就活生たちが面接官に媚を売り続けるといった就職に執着する様子が映し出されます。

このように、就活狂想曲は日本の就職活動の異常性を風刺したアニメになっています。

また、就活狂想曲の視聴者は、就活狂想曲で描かれる就活生たちの狂気に恐怖を覚えると共に、将来的に自身が経験することになるであろう就職活動に対して不安を露わにしました。

https://www.youtube.com/watch?v=M6rb6kknj3A

最後に

内容は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。

提供:キリン【考察系youtuber】

https://www.youtube.com/watch?v=kak-zz2vNVk

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ありつむぎ
ありつむぎです。ライター兼ブロガーです。 ゲームやアニメ、漫画などのサブカルチャーを紹介します。たまに雑学も紹介します。 R-18及びR-18Gのカテゴリーの記事について、未成年者の閲覧はお控えください。 記事の感想、お仕事の依頼、広告掲載のご相談等は私のXアカウント(@kmz811)へのDMもしくはサイト内のお問い合わせフォームからお願いします。