SCP-1048が持つ力の全容が解明されたわけではないのだ。

SCP-1048(通称 ビルダー・ベア)

小型かつテディベアのような外見を持つSCP。

しかし、その実態は人間の身体の一部を利用し仲間を作る極めて異常な存在です。

なぜSCP-1048は、人間の部位を使い複製を作るのでしょうか。そして、その行動にはどのような目的があるのか。

本記事では、SCP-1048の行動原理と目的について考察します。

SCP-1048(ビルダー・ベア)とは

まずは概要について。

SCP-1048は、一般的なテディベアのような外見を持つ存在で、人間に対し友好的な振る舞いを見せます。

かつてのオブジェクトクラスはSafe(故意に活性化させない限り異常性が発現しないクラスのSCPの総称)でした。

しかし、後にKeter(全人類にとって敵対的な存在かつ現在の財団の力では完全に収容することが困難なクラスのSCPの総称)へと変更された異例の存在でもあります。

このSCPは、一定の条件下で人間の身体やスクラップを使用し、自らに似た存在SCP-1048-A、SCP-1048-B、SCP-1048-C(以下A、B、C)を作り出します。

Aは無数の人の耳、Bは胎児、Cはスクラップでできています。

これらの個体はそれぞれ異なる性質を持ち、人間に対し敵意を見せます。

ありつむぎ
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こうした異常性から、SCP1048はネット上でキチクマと呼ばれることがあります。そして、キチクマじゃない方と呼ばれるのはSCP-2295です。これについては後述します。

なぜSCP-1048は人間の部位で数を増やすのか?

SCP-1048の行動にはいくつかの疑問があります。

  • なぜ個体ごとに異なる能力を持つのか。
  • A、B、Cを作り出した理由は?
  • こういった行動の目的は?

これらを踏まえると、SCP-1048の行動は単純な増殖ではなく、何らかの意図や法則に基づいた創作である可能性が見えてきます。

仮説1 素材依存説

能力は素材で決まる。

A、B、Cの能力が異なる理由として、使用する素材によって変化するという説を提唱します。

A、B、Cはそれぞれ異なる異常性を持っています。

Aは甲高い金切り声を上げ、5メートル以内にいた者の身体を耳のような腫瘍で覆い尽くし、Bは自身の姿を見て悲鳴をあげた女性研究者に大怪我を負わせました。

Cは財団スタッフのうち■名の×傷者を出しながら行方をくらましました。

素材によって能力が異なる理由ですが、Aは耳でできているためこうした異常性をもたらし、Bは胎児でできていることから女性研究者を襲撃したのかもしれません。

ありつむぎ
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Bは女性研究者の内部に大きな損傷を与えたと報告書に書かれています。そのため本能的に内部に「帰還」しようとしたとも考えられます。

Cはスクラップで生成されており、財団スタッフのうち■名を襲撃し逃走したため、文字通りスタッフたちを自身と同じ姿にしようと試みたのかもしれません。

仮説2 人間再現説

目的は人間を作ること。

SCP-1048は、自身の能力で人間を再現しようとしたという説も唱えます。

耳や胎児を使用し、単なるぬいぐるみではなく「人間に近い存在」を作ろうとしている可能性があるということです。

しかし、その再現は不完全であり、結果として異常性を持つ存在が生まれてしまったと。そのように考えられます。

この仮説では、人の耳や胎児を使用しAとBを作り上げた理由を説明できることが強みです。

これらを使用し強引に人間を創造しようと考えたのでしょう。

また、人間の身体は非常に複雑です。SCP-1048はその仕組みを利用し、可能な限り高性能な個体(AとB)を作り出そうと考えた可能性も考えられます。

ありつむぎ
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ただし、Bについては動きがぎくしゃくしており高性能とは程遠いものでした。このことから、ある種の失敗作だったと言えます。

ちなみに、報告書には書かれていませんが、SCP-1048は人を部位を無限に複製する能力を持っている可能性もあります。

実際に、このSCPの被害者のうち片耳を切り取られた研究者が1名発見されただけで、他に耳を失った人物は発見されませんでした。

そのため、SCP-1048は未知の力で1つの耳を複製しAを作り出したと見られます。

一方で、このSCPの真の動機の他、人の部位ではなくスクラップでCを作り上げた理由は不明です。

仮説3 感情利用説

エネルギー源は感情。

この仮説では、SCP-1048は人間の感情を利用していると考えます。

人間は、損傷の過程で激しい苦痛を伴います。SCP-1048はその過程や状態を利用し、異常な個体を生み出している可能性があります。

即ち、AとBがもたらす異常性の根源は人の感情にあるということです。

ありつむぎ
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Cの動力源は、構成するスクラップに蓄積した人の感情とも考えられますが、これはやや強引な考えである気がします。

ただし、この考察を支持する場合、それらに付随する経験や状態が異常性の原因となっている。そう考えられます。

この仮説では、生成される個体の異常性や危険性の謎が記述可能ではあるものの、前述したように、Cが生成され■名の×傷者を出した理由を説明することは困難でしょう。

有力な仮説

このうち投稿者は、仮説2の人間再現説が最もしっくりきました。

SCP-1048は、まがいなりにも人を自らの手で創造しようと考えており、それゆえに耳や胎児を使用し複製を作り上げたのでしょう。

しかし、Bがぎくしゃくしており、人とかけ離れた姿を見せていたため、代替え案としてスクラップに手を出したのかもしれません。

ありつむぎ
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なお、仮説1の素材依存説で話した通り、素材に応じ異常性及び能力が変化するように個体は調整されているのでしょう。

人間再現説について

SCP-1048は人間を再現しようとしているという仮説についてです。

これは、耳や胎児といった素材を使用していることからも説得力があります。

ところが、この説について1つの疑問が存在します。なぜ耳や胎児のみを使用したのかという謎です。

仮に人を再現したいのであればその他の部位も使用するべきでしょう。

しかしながら、SCP-1048は極端に偏った部位のみを使用しているのです。特定の素材に執着しているようにも感じ取れます。

特に、人の大量の耳のみで複製を作り上げるのは合理的とは言えません。

さらに、A、B、C全てにおいて人間に近い完成系とは程遠い代物となっています。実際、AとBは極めていびつかつ不完全であり、人を模倣する上では失敗作。

こうしたことから、人間を完全再現しているのではなく、何らかの意図を持って自身の複製を製造しておりAとBはその試行錯誤の段階で誕生した代物の可能性が高い。

即ち、SCP-1048は人ではなく未知の存在の構築を試みたのかもしれません。

結論 SCP-1048の目的とは何か

以上の仮説を踏まえると、SCP-1048は「素材を利用し新たな存在を作り出そうとした」と考えられます。

AとBが発見された事例において判明した、人間の身体が選ばれたという事実は非常に重要な意味を持っていると考えられます。

SCP-1048の本質的な恐怖は人間を素材として利用する点にあるのです。生き物の部位を使用し、新たな生命を作り出そうとしたという説も頭に浮かびます。

また、このSCPの悪意や善意については不明のままです。

ありつむぎ
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敵対的存在かもしれない一方で、シンプルに仲間を増やしたがっていたとも推察できます。

なお、このSCPについて財団のCarver博士はこれはジョークではない。SCP-1048が持つ力の全容が解明されたわけではないのだ。とSCP-1048の危険性について言及しています。

なぜCはスクラップで作られたのか?

一方で、スクラップを用いて生成されたCは他の個体と比較し異質でしょう。

AやBが人間の部位を素材としているのに対して、Cのみが無機物で構成されている点は見逃せません。

この違いについては、いくつかの可能性が考えられます。

まず1つ目は、人間素材による生成が何らかの理由で行き詰まった可能性です。

特にBは動作がぎくしゃくしており、明らかに安定した個体とは言い難いものでした。

このことから、SCP-1048は人間の身体を用いた人間の再現に限界を感じ、別の素材へと方向転換した可能性があります。

2つ目は、より安定した構造体を求めた結果という見解です。

人体と異なり、無機物は構造が単純で加工しやすい素材。

そのため、SCP-1048が「形状の維持」「行動の安定性」を重視した場合、無機物を選択する合理性が生まれます。

AとBの生成過程を見る限り、SCP-1048は人間の要素を取り込みながら、それに近い何かを作り出そうとしていたようにも感じられました。

つまり、AやBと同様にCも増殖された個体だと解釈できます。

ありつむぎ
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SCP-1048は人の部位で人間を再現するのを諦め、スクラップで複製を増やそうとした。そう考えると自然でしょう。

SCP-1048とSCP-2295

SCP-1048(ビルダー・ベア)SCP-2295(パッチワークのハートがあるクマ)は、いずれもテディベアのような外見を持ちながら、能力と振る舞いは対照的です。

財団からも類似性が指摘されています。

SCP-1048は人やスクラップを素材として異常な個体を作る存在であるのに対し、SCP-2295は、損傷した人体を修復する方向に能力を持っています。

なぜ、似た外見を持ちながら性質が正反対なのでしょうか。

仮説1 対抗存在説

両者は対になる存在として機能しているとも考えられます。

  • SCP-1048 → 破壊と再構築
  • SCP-2295 → 医療と置換

SCP-1048は「破壊」SCP-2295は「医療」という相反する働きを担っています。

このことから、両者は対極的の立場でありつつ同じカテゴリーに属する存在であると考えられます。

仮説2 目的分化説

この仮説では、両者は本来似た性質を持っていたものの、異なる目的に応じ機能が分かれた存在であると考えます。

SCP-2295は「治療」に特化し、SCP-1048は「破壊と増加」に特化した結果、現在のような能力になった可能性も提唱します。

この場合、外見の類似は共通の起源を示していると考えられます。

起源が共通しており、いつしか役割が分離したと考えた場合。

SCP-1048の危険性とSCP-2295に秘められている善意が、極度にかけ離れていることについても説明できるかと思います。

ありつむぎ
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投稿者は仮説2を支持します。

外見の共通性と能力の対極性が示すもの

SCP-1048とSCP-2295は、単に似ているだけの存在ではなく「創造・破壊」「医療・維持」という対照的な役割を体現しているのでしょう。

仮説2でも話した通り、その外見の共通性は同一系統や共通の設計思想を示唆し、能力の対極性は「役割の違い」を強調しているように感じられました。

ありつむぎ
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こうしたことから、ネット上でSCP-1048はキチクマ、SCP-2295はキチクマじゃない方と呼ばれることがあります。

まとめ

SCP-1048についてまとめると次のようになります。

  • SCP-1048は自立するテディベアのような姿のSCP
  • 耳や胎児、スクラップを使用し複製を作り人に危害を加える
  • 人間を再現するために作っていると考察できる
  • 善良な心を持つSCP-2295とは対極的な存在
ありつむぎ
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最後に

ありつむぎ
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内容は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。
タイトル: SCP-1048 – ビルダー・ベア
原語版タイトル: SCP-1048 – Builder Bear
訳者: boatOB
原語版作者: trennerdios
ライセンス: CC BY-SA 3.0
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