どうも、ありつむぎです。
今回は、2002年4月に立てられた2chの怖いスレッド「消えたとて浮かぶもの」を取り上げていきます。この記事書く際に参考にしたサイトのリンクは以下の通りです。
それでは本編に入ります。
始まり
2002年4月の朝4時。
始めにスレ主は次のように書き込みました。
「たとえばそれは台所にあるとします」
「私がそれを取ろうとすると浮かんでいたものが沈んでしまいます」
「消えたなら最初はそこにあったはずです」
「掴もうとしたら火傷します」
このような、言っている意味がさっぱり分からないことをダラダラと。
それから、スレ主はスレ民たちの意見が聞きたいと言ったのですが、スレ民たちは、スレ主の書き込みを精神異常者の戯言と決めつけて愉快そうに笑い始めます。
また、スレ民の中には、スレ主の書き込みの内容はインターネット上の複数の怪文書を1行ずつコピーして貼り付けたものだろうと推測する者もいました。
しかし、スレ主はスレ民たちの書き込みには反応せずに、「こうした現象は、台所のみならずトイレや寝室などでも起こります」と追加情報を冷静に書き込み続けました。
さらに、「3センチ程度空中に浮かんだ後、突然消える人を見たことがあります」といった、やはり意味不明な情報も吐き出し続けます。
それから、スレ主が「自分と同じような経験をしたことがあると思います」と書き込みます。極めて遠回しにスレ民たちの肯定を求め始めました。
すると、これまで黙っていたスレ民が「うんうん。私の見るものは違うけど、まぁ似たようなものだ」という、明らかに適当な書き込みを投稿しました。
ですが、スレ主の心はピュアだったようで、その書き込みを見るが早く「やっぱりみんなそうなんですよね。少し不安だったのですが」と嬉しそうに喋っています。
消失
その後、スレ主は、レモンや水を満たしたコップなどの、水気のある物は消えたことがないが、日頃から、台所でハンコやちり紙が消える様子を見ていると書き込みました。
さらに、自宅のトイレでは、芳香剤や雑誌が浮かんで消える様子を見たという謎の主張もしていきます。
このように「身近な物が突然消えてしまう」と主張する異常なスレ主。
スレ民たちは、どうにかしてスレ主の考えを理解するために「なぜ最初に「たとえばそれは台所にあるとします」と言ったのか?」「どのような感じで消えるのか?」などの真面目な質問を開始しました。
すると、スレ主は「台所を例に出したのは、物が消える現象が頻繁に起こる場所だからです」「物はゆっくりとした速度で浮かび上がり、一瞬にして消えます」と丁寧に返答します。
そして、「もし人間が消えてしまうのならば怖いです」と唐突におびえながら、内容を全く理解出来ていないスレ民たちに対して「消えそうな物の近くに行かない方が良いです」という謎のアドバイスを開始しました。
それから、他のスレ民たちはスレ主の考えを理解するために質問を繰り返しつつ、自身の考えを文章以外の方法で表現してほしいと願い出ました。
しかし、スレ主の返答はどれもスレ民たちを納得させることが出来ない上に、余計に頭を混乱させてしまう支離滅裂なものばかりでした。
浮かぶ物と消える物
こうした事態を見たあるスレ民は、書き込みの意味を尋ねるだけではスレ主の言動を理解することは永遠に不可能だと判断し、スレ主に対して「消えた物はどこに行くと思う?」という質問を始めました。
すると、スレ主は「色々考えて探したが見つかりません」と返答します。
別のスレ民からの「スレ主自身は物が消える被害に遭っていないのか?」という質問に対しては「はさみとかは大丈夫なので怖くないと思いますよ」という謎めいた返答を行いました。
さらに、スレ主の1番目の書き込みに「浮かんでいたものが沈んでしまう」と書いてあることに目を付けたスレ民が「どこに沈むの?」と質問をすると、スレ主は「テーブルの上に物があった場合はテーブルの中です」と幻想的なことを平然と口にします。
その後、スレ主は自身の文章が下手であることを認めた上で、自身の考えをスレ民たちに理解してもらうために必死に説明をしました。
ですが、それらの説明の内容も極めて難解であったため、次第にスレ主の言葉の意味を理解することを拒むスレ民が見られるようになりました。
鏡の中の住民
こうしたやり取りが続く中、突如して、やり取りを今すぐに終わらせたいと考えたスレ民から、「スレ主と電話をしたいから電話番号を晒せ」という要求が飛び込んできました。
しかし、スレ主はこの書き込みにはすぐに反応せず、引き続きスレ民から飛び交う質問に返答していきます。
そんなやり取りの中、あるスレ民が「君は物体にも意思があると思っているんだね?」「鏡に映ったものはそれぞれ別の存在であると考えているんだ?」と指摘しました。
すると、スレ主は「鏡の自分は私ではないのですから、いつ映ろうと鏡の自分(あ)の勝手です」と、またもや意味の分からない返答を行います。
そんな返答を聞いた別のスレ民が、「(あ)の意味がわからん」と言うと・・・
スレ主は「(あ)は自分とよく似た鏡の中の人のことです」と書き込みました。
この瞬間、スレ主は「自分と鏡に映った自分は全く別の存在である」と考えていることが明らかになりました。
加えて「鏡以外の自身の顔が反射する物にも(あ)が潜んでいます」「(あ)は自分を含む全てを操っているのかもしれません」とも説明するスレ主。
こうした説明を聞いた一部のスレ民からは「脳の病気っぽいね」とストレートに罵倒されてしまいました。
電話
ここで、ようやくスレ主が、先ほど電話番号を要求してきたスレ民に反応し、電話は怖いと言って通話を拒否しました。
すると、そのスレ民は丁寧な言葉でスレ主のメールアドレスを要求し、メッセージでのやり取りをすることを提案します。
スレ主は、この提案に素直に応じてメールアドレスを交換すると、スレッドへの書き込みと同時進行でそのスレ民とのやり取りを開始しました。
しかし、そのスレ民は、メールに書かれたスレ主の主張を理解することが出来なかったようです。
そのため、スレッド内に「やっぱり1回だけ電話をしよう」「スレッドにいる誰かが電話番号を公開してくれるからそこにかけろ」と書き込みます。
そして、後に「にっく」という名前を使っているスレ民がスレッドに電話番号を公表すると、スレ主は電話をかける前の緊張による体調不良を訴えながらも、にっくの携帯電話に電話をかけました。
それから、にっくを含む複数のスレ民と電話をすることになったのですが、突然にっくが「ネタだと高を括っていた俺が間違いでした。本当にゴメンナサイ」とスレッドに書き込み、自身の恐怖心を露わにしました。
結末
それから、にっくの元には好奇心旺盛なスレ民から質問が相次いだため、にっくは「声を聞いた限りだと、スレ主は真剣だ」と書き込み、スレ主の声を聞いて強い恐怖を覚えたことを告白しました。
そして、そんなにっくの告白をきっかけに、スレ主と電話をした他のスレ民たちもにっくと同様に恐怖心をむき出しにしていきます。
その後、スレ主はスレッド内で「怖いことも言っていません。本当です」とスレ民たちの感情を否定します。
さらに、「(あ)が正しくて私が間違っているのでしょうか」と書き込み始めたため、スレッドの話題は(あ)の正体へと移り変わっていきました。
ですが、突然スレ主は我に返ったかのように
「スレッドを見直してみましたが訳が分かりません」
「このスレッドを立てたのは私じゃありません」
と平然と書き込んだのです。
この事態に対し、スレ民たちはうろたえたのですが、スレ主はそれらに反応することはなく「気味が悪いのでこれで終わりにしてほしい」と言い残し、足早にスレッドから去っていきました。
そして、その場にいたスレ民もスレ主本人も内容が理解出来ないこの奇妙すぎるスレッドは、不穏な空気を漂わせながら幕を閉じてしまいました。
最後に
内容は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。
提供:キリン【考察系youTuber】
https://www.youtube.com/watch?v=0vgPTCa1_4s