大幅な加筆修正を行いました。
この記事には小説版魔女の家の内容を含めた重大なネタバレ要素が含まれています。
どうも、ありつむぎです。
今回は、名作フリーホラーゲーム「魔女の家」の有料のリマスター版である魔女の家MVを取り上げていきます。
このゲームのエンディングやストーリー、小ネタなどを、ゲームが始まる前のストーリーが綴られた小説版の魔女の家を絡めつつ解説していきます。
目次
ゲームの簡単な概要と無料版との違い
※知っている方は読み飛ばしてください。
魔女の家MVは、2012年にふみーさんによって無料で公開されたホラーアドベンチャーゲーム「魔女の家」のリマスター版です。
主人公の少女のヴィオラを操作して、即死トラップが多数仕掛けられた森の中に佇む巨大な家から脱出する。
これが無料版の魔女の家と魔女の家MVに共通していることです。
双方の明確な違いは、無料版と比べてグラフィックが向上していることと、Easyモード、Normalモード、Extraモードの3種類の難易度から1つ選択可能であることが挙げられます。
最も高い難易度はExtraモードですが、これを選択しなければ見ることができない要素が多数存在しています。Extraモードで特定の行動を起こすことでエンディングに変化が生じます。
なお、ここでは詳しく取り上げませんが、2020年には魔女の家のスマホ版が公開されました。
各種エンディングの解説
魔女の家MVには複数のエンディングが用意されています。
それぞれ
そのまま家から脱出する
エレンズナイフを取って家から脱出する
Extraモードを選択してエレンズナイフを取って家から脱出する
1時間以上放置する(放置エンド)
といったことがあります。
ノーセーブエンドと呼ばれている要素についても取り上げます。
以下より、各種エンディングについて解説します。
1つ目のエンディング
通常通りプレイして家から脱出することで見ることができます。
ヴィオラは家から脱出して自身を探しに来た父親と再会。
そして、父親はヴィオラを追い回していた下半身と両目のない謎の少女を所持していた銃で撃退します。
それから、ヴィオラと父親は無言で立ち去るのですが、ここでは画面に「END?」と表記されます。
即ち、これはトゥルーエンドではないということです。
2つ目のエンディング(トゥルーエンド)
これがトゥルーエンドです。
このエンディングを見る条件として、家から脱出する直前にエレンズナイフと呼ばれるアイテムを拾うことが挙げられます。
エレンズナイフは、ゲームの終盤にて謎の少女に追われている状態で家の1階の部屋の右上の棚を調べることで取得可能なアイテムです。
この時にしか入手できませんが、このアイテムを拾わなければ上記の1つ目のエンディングを迎えてしまいます。
そして、このアイテムを所持した状態で脱出してから、家の奥の出口を塞いでいた大きな薔薇の前で、ストーリー上必ず手に入る可愛い小瓶というアイテムを使用します。
そのアイテムで薔薇を枯らして先に進むと、後方から、1つ目のエンディングで見られた謎の少女が呻き声をあげながら近づいてきます。
しかし、ここでヴィオラは、至って冷静にナイフを少女に突き刺して真実を語りだします。
まず、この時点で判明することは以下の3点です。
プレイヤーは「エレンという魔女の魂が入っているヴィオラ」を操作していた。
追いかけてきた謎の少女の正体は「ヴィオラの魂が入っているエレン」だった。
エレンが魔法を使ったことでヴィオラと魔女の魂が入れ替わった。
魔女の名前がエレンであることは、以下の看板や後述するノーセーブエンドで明らかになります。
以下より「エレンの魂が入っているヴィオラ」をエレン「ヴィオラの魂が入っているエレン」をヴィオラと表記します。
話を戻すと、ヴィオラはエレンに対して、枯れた声で「かえして」と懇願しています。
もう一度魔法を使って自分の体を返してほしいという意味です。
ですが、エレンはヴィオラに対して「やだよ」と答えて、これからはたった1人の家族であるヴィオラの父親と共に幸福に暮らすことを宣言します。
この時のエレンは「ヴィオラちゃんの代わりに愛してあげる」「ヴィオラちゃんの代わりに愛されてあげる」と言いました。
その後、ヴィオラを捜しに来たヴィオラの父親が2人に歩み寄ります。
父親は、2人が魔法で入れ替わっていることを一切知りません。そのため、エレンに声をかけて、怪我をしていなかったことに安心しています。
そして、ヴィオラの方を向きました。
助けを求めて近づくヴィオラ。しかし、父親の目には異形の怪物に見えました。
そのため、父親は「よ、寄るな、化け物!!」と言い放ち、所持していた銃を使用して銃弾を2発撃ち込むと、エレンと共にその場から立ち去りました。
その際、エレンは口元を押さえて楽しそうに笑っていました。
もう一度言いますが、これがトゥルーエンドです。
1つ目のエンディングで見られたクエスチョンマークはなくなっており、画面には以下のようにはっきりとENDと記載されています。
なお、エレンが使用した魔法についてですが、その痕跡がゲーム内にありました。
終盤で訪れることになる魔女の部屋の本棚です。
ここを調べたところ、魔法に関する本が入っていることが確認できました。これはエレンが日頃から魔法に触れていたという証拠になるでしょう。
ヴィオラについて
元々、ヴィオラは田舎で暮らす平凡な少女でした。
しかし、1人で森に遊びに行った時に1匹の黒猫と出会い、それに導かれるように家を訪れて、病気を患って病床に伏していたエレンと出会います。
エレンは、先天性の皮膚病を患っており、常に皮膚がただれていました。そして、顔には包帯が巻かれていて、血と膿と消毒液のにおいを漂わせていました。
ヴィオラはそれに恐怖を覚えたものの、そんなエレンに対して憐れみも感じており、自身の友達として交流を重ね続けていました。
ですが、エレンは魔法を使ってヴィオラと入れ替わりたいと常に考えていたのです。
しかし、互いの魂を入れ替える魔法を使うためには信頼関係を築く必要があります。そのため、エレンはヴィオラと仲良くする演技をしていました。
それからしばらくして信頼関係を築いた後、ヴィオラはエレンの魔法によって肉体を押し付けられてしまいました。
私は 嫌い
愛されているくせに それを知らない女が私は 憎い
愛されているくせに それを受け入れない女がふみー『魔女の家 エレンの日記』株式会社KADOKAWA 2013年 263頁
小説にはこのように書かれていました。「女」というのはヴィオラのことです。
というのも、ヴィオラは質素ながらも父親と幸せに暮らしており、エレンは魔法を使用してそれを理解していました。
その一方で、エレンには父親に愛された過去が一切ありません。
そのため、ヴィオラに嫉妬して憎悪を抱いていたのでしょう。
余談
1つ目のエンディングには、ヴィオラの父親が「下がれ!ヴィオラ!」と言って猟銃を構えるシーンがあります。
このシーンをよく見てみるとエレンのみならずヴィオラもわずかに後退しています。
ですが、銃弾を2発受けた後、ヴィオラは自身がエレンの魂と入れ替わっていることを父親に気づいてもらえなかったことを知り、ヴィオラは絶望して死んでしまいました。
魔女の家のノーセーブエンドについて
Extraモードのエンディングの前に、ノーセーブエンドと呼ばれている要素について触れていきます。
これは、厳密に言えば魔女の部屋に到達するまで1度も黒猫に話しかけずに進むことで閲覧可能な要素です。
エンディング自体は、最初に選んだ難易度とエレンズナイフの取得の有無によって変化します。ノーセーブでプレイしてもエンディングに変化はありません。
しかし、ノーセーブの場合は魔女の部屋の前に黒猫が立っており、エレンことを知っているかのように語り始めます。
さらに、この家はエレンが命を落とさないように出口まで案内してくれていたとも話しました。
2つ目のエンディングでエレンが語った「私が殺されるわけないじゃない」という言葉も、このゲームはノーセーブでクリア可能なことを示唆しています。
そして、黒猫の表示が悪魔に変化して「あとはがんばってね。魔女エレン」と言いました。
2つ目のエンディングで判明した通り、このゲーム内の魔女の正体はエレンで、エレンズナイフとは、文字通りエレンのナイフということを意味しています。
また、黒猫が悪魔と表記されている理由。
それは、黒猫の正体が悪魔だったからです。
もっと詳しく言うと、黒猫の死骸に入った悪魔です。
悪魔の本体はモヤのような存在で、猫の死骸などを憑代にして動く特徴があります。実は家の中に沢山の黒猫の死骸を用意しているんです。
また、Normalモードにおいてノーセーブで魔女の部屋に入り、ベッドや椅子などを調べると以下のようなテキストが表示されます。
これらは魔女の家の前日譚に当たる内容で、互いに入れ替わる前の出来事となっています。
かつてエレンはこのベッドで眠っており、ヴィオラはその横にある椅子に座ってエレンと会話をしていました。
さらに、棚を調べると「しばらくの間非力な人間でいるのも悪くない」「魔法を覚えることは楽しかった」というエレンの感想が見られます。
また、エレンが所有する衣服や装飾品が大量にあることを伝えるテキストも表示されて、右上にある部屋の日記の内容も変化しています。
そこには、「痛み止めと嘘を付いてヴィオラちゃんに喉を焼く薬を飲ませよう」「魔法を使う前に足を切り落として目玉をえぐり出しておこう」というエレンの考えが書かれていました。
さらに、ヴィオラの体が手に入った後、庭に出た時に感じる風の心地よさを想像する様子もしたためられています。
また、この日記において、エレンはヴィオラをこのように呼称しています。
優しくて 可愛くて 愛されていて それでいて愚かな私の”友達”
しかし、エレンにとっての友達とは自身のために死んでいく人間に過ぎませんでした。
ヴィオラもまた、そんな人間の1人だったのです。
なお、ノーセーブでこの部屋に到達した場合、BGMは一切流れません。追い回される直前にセーブをしても同じく流れません。
Extraモードのエンディング
Extraモードを選択して、エレンズナイフを取って脱出することで見ることができるエンディングです。
基本はトゥルーエンドと変わらないのですが、エレンのセリフが追加されています。
「死ねよ」というヴィオラに対するストレートな言葉が。
そこには、体を入れ替えるきっかけを作ったヴィオラに対する感謝の気持ちなど一切なく、単純な憎しみがありました。
その後、ヴィオラはトゥルーエンドと同じ運命を辿ります。
去り際に、エレンはこのようなことを頭に浮かべました。
お父さんに気付いてもらえなくて、それで、ようやく絶望できたんだね ヴィオラちゃん
絶望の上の部分に「死ねた」と書かれていますが、これは、この世界における魔女の体の仕組みに関係しています。
まず、この世界の魔女は絶望しない限り永遠に死にません。
剣で首をはねられてもすぐに修復されます。
しかし、絶望した時についた傷は永久に癒えることなく、果てには死に至らしめます。
そのため、ヴィオラはエレンと入れ替わっていることに気づいてもらえず、絶望して息絶えてしまったのでしょう。
また、このエンディングの終盤には黒猫がヴィオラに近づくシーンがあります。
そして、黒猫はヴィオラが消滅した後にその場から消え去ります。2つ目のエンディングでも同じ内容が見られます。
このシーンは、黒猫がヴィオラの魂を食べて姿を消す様子を表現していると考えられます。
後述しますが、悪魔は人間の魂を食べる存在です。
しかし、人間を殺すことができないため、魔女に殺してもらう必要があるのです。魔女は悪魔に魂を捧げる役割を果たす存在です。
こうしたことから、黒猫は新しい魂を食べるためにエレンに代わる新たな魔女を探しに行ったのでしょう。
放置エンドについて
このエンディングは、何もせずに外で1時間待っていることで迎えることができると言われています。
約1時間後、出口を塞いでいた薔薇が消えてなくなり、そのまま歩いて帰るという呆気ないエンディングであるとのこと。
実際に、そのエンディングに言及しているXの書き込みやYouTube上の動画を視聴しました。
しかし、投稿者が最新バージョンの魔女の家MVをプレイしたところ、放置エンドは確認できませんでした。
出口の薔薇の前で1時間以上一切操作せず待機していても、この薔薇は消滅することなく残り続けました。
何か方法が間違っていたのかもしれませんが、アップデートによって放置エンド自体が撤廃された可能性も考えられます。
もし、この放置エンドについて知っている方がいれば、投稿者の以下のXのアカウントにDMください。
Extraモードについて
Extraモードでは、エレンの秘密と過去を知ることができます。
EasyモードとNormalモードの途中で読める魔女の日記はとある病気の少女の話やとある魔女の話などの題名になり、内容もエレンの過去に迫るものに変化しています。
また、Extraモードでは、手に入れるアイテムの種類や仕掛けの内容に変化が生じています。
例えば
手が足りないことを嘆くコックが要求するもの
銃を持つ兵隊人形を利用した仕掛けの解除
血塗れになったオタマジャクシに話しかけた途端に×される
などが挙げられますが、実際はここに書ききれないほどの変更点が存在します。
そのため、何度もプレイし仕掛けの内容を頭に入れない限りノーセーブでクリアすることは不可能でしょう。
また、白、赤、黄色の花々は擬人化されており、白い花を×すためには毒液をかける必要があります。
さらに、Extraモードの仕掛けの1つとして、両目の無い自身の姿がうつった鏡や各所に配置された3つのドールの頭があります。
Extraモードでは、EasyモードとNormalモードで4種類の音を鳴らす必要のあったエリアを歩いて回り、両目を失った4種類の頭部の適切な瞳を探す仕掛けに変更されています。
このような頭が様々な場所にあるため、ピアノの部屋の棚に入っている本を読み、そこから得られるヒントを元にそれぞれ合う瞳を入れる必要があります。
また、所々に貼られている壁の注意書きの一部が掠れて読めないこともExtraモードの変更点です。
「くもは めが…」「かがみあわせに…」などのように、ヒントの内容が最後まで書かれておらず、プレイヤーを惑わせます。
さらに、EasyモードとNormalモードでは正解だったルートを選んだ途端、頭部を食いちぎられる理不尽な展開も待ち受けています。
また、Extraモードにおいてヴィオラに追いかけられる際、ヴィオラは床の一部分に血だまりを発生させます。
これを踏むと、エレンの移動速度が大幅に減少して、瞬く間にヴィオラに追いつかれてゲームオーバーになってしまうのです。
なので、Extraモードにおいては一度もこの血だまりを踏まずに脱出するプレイヤーのスキルが求められます。
Extraモードの最大の変更点
EasyモードとNormalモードには、クイズを解いたり柱時計にネジを入れたりする部屋があります。
ですが、Extraモードを選択した場合は内部が変化して、エレンが魔女になる前の話やエレンの両親など、魔女の家の始まりに至る物語に関する問答が行われます。
…を捨てようとしたのは?
…を愛していたのは?
…が✕したのは?
…をここに連れてきたのは?
こうしてお前に問いかけている私は誰だ?
などと言った質問を続けざまにされます。
いくら間違えても死亡しませんが、「こうしてお前に問いかけている私は誰だ?」という問いに対して間違った答えを言うと、突然、天井の燭台が落下してプレイヤーを驚かせる要素が挿入されます。
ちなみに、エレンに問いかけているのは「家の意志」です。家の意志がエレンに問いを投げかけています。
Extraモードの日記について
Extraモードの家の中で見られる題名が変化した日記には、エレンが自分の母親と父親を×して魔女になり、黒猫に魂を捧げ続ける様子が書かれています。
その日記の内容と小説によって、次のようなことが判明しています。
魔女になる前のエレンは、酷い病気を患い苦しんでいたものの、母親の愛のおかげで生きられました。
しかし、母親がエレンを愛することを止めたことに絶望すると共に、母親が父親からの愛を独り占めしていることに嫉妬して、エレンは結果として母親をナイフで殺害しました。
そして、自分のことを捨てようとした母に対して「あの女」と呼ぶようになります。×した後は、母の遺体を見て「気持ち悪い」と思い始めます。
父親は妻の遺体を見て嘆くものの、最後までエレンを相手にしなかったのです。母を殺したと主張したエレンの言葉を聞いてもなお、一切殴りませんでした。
父親と目さえ合わせてもらえないことに絶望したエレンは、父親もナイフで殺します。
その後、自宅で火事が起こり、外に飛び出して途方に暮れていたエレンの元に黒猫が現れて、エレンを魔女の家にいざないます。
また、黒猫の傍の日記には、エレンとヴィオラの魂が魔法で入れ替わる直前の出来事について書かれていました。
この内容が読めるのは、Extraモードでは本物のナイフが飛んでくる部屋。
そこでは、魔女と悪魔について書かれている本を読むことができます。
以下に要約した内容を記載します。
魔女は悪魔と契約した人間で、悪魔のために人間の魂を捧げることを仕事としている。
悪魔は人を殺せない。だから魔女に殺してもらう。悪魔は死んだ人間の魂を食べて、その成果に応じて魔女に魔法を与える。
そして、かつてエレンは自身の肉体を誰かと入れ替える魔法を手にするために、大勢の人間を魔法や魔女の家の仕掛けを使って殺して悪魔に魂を献上しました。
それも、何100年もの時間をかけて大量に。
なお、EasyモードとNormalモードでは、これが読める部屋はナイフの幻影が見えるよそ見をしてはいけない部屋となっています。
そのため、ここでよそ見をすると必ず脱出不可能な小部屋に転送されて、落下してくる岩石に押しつぶされると思っている方も多いと思います。
しかし、直前の張り紙を見ない限り、どれ程よそ見をしても脱出不可能な部屋には転送されないんです。
そして、自由にその場を移動して左右にある本などを読むことができます。
魔女の病気について
魔女になる前のエレンは、先天性の皮膚の病気を患っていました。
顔の皮膚が爛れて足は関節に異常があるため歩く度に痛む。原因は不明。
そのせいで、エレンは非常に苦しい思いをしていました。後に、誰からも愛されない理由はこの病気のせいだと気付きます。
エレンは、両親を殺した後に黒猫に唆され、魔女の家に運ばれて魔女になったものの、病気は治っていませんでした。
しかしある時、大量の魂と引き換えに病気を治す魔法を教えてやると、悪魔が提案してきます。
愛されたい。
その一心で、エレンは沢山の人を魔女の家に誘い込んで殺して、悪魔に魂を捧げ続けます。
そして長い年月が過ぎ、悪魔がエレンに与えたものはお互いの体を入れ替える魔法でした。病気でボロボロの肉体を誰かに押し付けて、自分は健康な体を手に入れる魔法だったんです。
わたしのへやまでおいで
魔女の家に入って眼前にある部屋の張り紙には
「わたしのへやまでおいで」
と書かれています。
さらに、魔女の部屋に行く前の扉にも同様の言葉があります。
この言葉を書いた存在は明言されていないものの、投稿者はかつて魔女だった人物だと考えています。
小説版魔女の家には、エレンが魔女になる以前は別の魔女が住んでいたと書かれています。
そして、その少女は人を殺す快楽に魅了されて、悪魔に頼んで自分自身を魔法にしてもらい、それ以来、家の中を漂うようになったとのことです。
つまり、最後に入る魔女の寝室は元エレンの部屋でもあり、その少女の部屋でもあった。投稿者はそう考えています。
魔女の肉体について
魔女の肉体はボロボロで、見るに堪えない姿でした。
元々こうなってしまったのかと言えば、決してそうではありません。病気で体は酷い状態でしたが、目は見えていましたし、足もちゃんと付いていました。
ですが、前述したように、エレンは魔法を使う前に自分の両目をえぐり取って両足を切り落としました。
その理由は、確実にヴィオラに絶望してもらうためです。
この世界の魔女は絶望することで死ぬことができます。
エレンの立場で考えると、ヴィオラがこの世から消えてくれることを望むことは自然なことだと言えなくもありません。
何故なら、エレンの肉体には愛されなかった人生が詰まっているからです。
その肉体と魂が消え去ることで、エレンは健やかな体で新たな人生を謳歌できると考えたのでしょう。
また、入れ替わった後のエレンはヴィオラに喉を焼く薬を飲ませました。
しかも、痛み止めと嘘を付いて飲ませています。エレン曰くヴィオラの叫び声は聞きたくなかったとのこと。
ゲーム本編で見られる、エレンを追いかける前や父親に助けを乞う時のヴィオラの声は不鮮明でした。
これは、薬で喉を焼かれたせいで発音がままならなかったからです。
可愛い小瓶について
可愛い小瓶は、出口を塞いでいる薔薇を枯らすための道具として登場します。
この可愛い小瓶には、エレンにとって絶望の象徴かつエレンの母がまとっていたお菓子の甘い香りの液体が入っています。
そして、絶望は魔女の死と同時に魔法をとくための方法となっており、出口の薔薇は魔女の魔法によって張り巡らされたものでした。
なので、その小瓶の中身をかけることで魔法がとけたということです。
なお、可愛い小瓶で薔薇を枯らした後、家に引き返すことは不可能です。
というのも、家に行くための唯一の一本道が草で塞がれてしまい、通ることができなくなるんです。
ちなみに、Extraモード限定ですが、可愛い小瓶を入手した後は擬人化された黄色い花と赤い花が元の姿に戻る様子が見られます。
黄色い花は切り裂かれていて赤い花はロープで吊るされているんです。
また、エレンの母親と父親が入っている牢屋の入り口が赤く染まり、それぞれ調べるとエレンの母親と父親に対する怒りの声が表示されます。
カエルについて
ゲーム内で登場するカエルですが、ゲーム内では仕掛けを解くための単なる道具に過ぎず、小説でほとんど語られていません。
エピソードもなければ、エレンやヴィオラとの関係も確認できません。
ただし、悪魔に食べられた魂は、パンくずや食べかすのように魔女の家の中で何らかの形として残ることがあります。
そのため、捕食された魂が偶然カエルに変化して家の中に残ったとも解釈できるでしょう。
なお、先に進むためにはカエルがヘビの犠牲になることは免れないようです。
Extraモードではカエルのぬいぐるみを代用するシーンがありますが、蛇を退けることはできないため、最終的には本物のカエルを使用することになります。
つまり、カエルの生存ルートは存在しません。
顔の変化について
EasyモードとNormalモードにおいて暗闇を進んでいる時、はたまた即死アイテムである腕時計を拾ってしまった時、上記の画像のように不気味に変化します。
このように顔が変わる理由は不明です。
しかし、エレンの心の醜さが露わになっている瞬間、もしくは自身に肉体を押し付けたヴィオラを嘲笑っている様子を表現していると言われています。
謎のシーンについて
ゲームの中盤に、突如として出現した外敵から、エレンの影が守ってくれるシーンがあります。
これは、エレンがトゥルーエンド時に話していた、自身を守っていた家の魔法の1つではないかと言われています。
ただし、答えは出ていません。出現した外敵の正体も不明です。
小ネタについて
投稿者が遊んだ時に見つけた、小ネタ・隠し要素を数点ご紹介します。
カエル
カエルを犠牲にした後、ヘビの部屋を通過したら、すぐに後ろの扉に入ってください。
蛇の体内と思しきグロテスクな光景が広がっています。
また、カエルを蛇に食わせてから、カエルと初めて出会った場所に戻り、そこにある真っ黒な張り紙を調べてみてください。
後方の穴から巨大な腕が伸びてきてエレンを握りつぶし、穴の奥に引きずり込む様子が見られます。
女性像の部屋
ピアノのある部屋の奥の、指輪を求めている女性像の部屋の壁にひびがあります。
それを調べると穴が開き、その奥にある日記を読むことができます。
NormalモードとExtraモードで書かれている内容に変化が生じています。以下の画像はNormalモードの内容です。
赤い靴
赤い靴をそのまま履くと、首が折れて胴体が走り去っていってしまいます。
それからロードして、「くつ はかないの?」と書いてあった壁を調べてみてください。文章の内容が「はいた はいた アハハハハ」に変化しています。
また、靴の近くの張り紙を読んでから正面を向くと、一瞬だけエレンの顔が血に染まります。理由は不明です。
黒猫
魔女の部屋の前に横たわっている黒猫ですが、何度も踏み続けると少しずつ変化が生じ消え去ります。
燭台
Extraモード限定の要素です。
黄色のバラ達がいる部屋の左端にある燭台を持ち出そうとすると、花の1人が「それに触るな」といった旨のセリフを投げかけてきます。
1度目、2度目と同じ動作を繰り返すたびに花のセリフが変化し、5回続けると首を跳ね飛ばします。途中で辞めれば殺されません。
また、水をかけて蝋燭の火を消すといきなり首を跳ね飛ばしてきます。
なお、可愛い小瓶入手後にこの燭台を調べると、エレンの体が燃えてその場から消え失せます。
なので、Extraモードにおいて燭台を持ち出すことは不可能です。
家の変化
この様子のワンシーンはアイキャッチ画像に設定しました。
家から脱出してから、真っすぐ進んで別のエリアに行き、すぐに引き返すと画像のように家全体が真っ赤に染まります。
ヴィオラ生存ルートと救いについて
プレイヤーの多くは、ヴィオラが助かること、生存することを望んでいるとのことです。
しかし、その可能性はどこにもありません。
ヴィオラに救いはありません。生存ルートおよび救済ルートは存在しません。
救いはないんですか?という疑問が聞こえてきそうですが、エレンが幸福になる道以外どこにもありません。
作者のふみーさんは、世界観を損ねる二次創作や魔女の家の異なるエンディングの制作を禁止しています。そのことについては以下のリンクに詳しく書かれています。
https://majonoie.karou.jp/guideline.html
つまり、どのような場合であってもヴィオラは助かりませんし生存ルートは存在しません。
不快にさせてしまった方申し訳ありません。