昨日のことですが、とびだせどうぶつの森のホラー村で有名な、あのアイカ村に行ってきました。
アイカ村とは、アイカという1人の女の子を中心とした、不気味かつ悲しげな物語を表現している村のことです。
アイカちゃんを取り巻く環境や、彼女の悲惨な人生が丁寧に表現されている、極めて完成度の高い村です。
多くのプレイヤーに訪問され、様々な観点から考察されていますが、今も答えは出ていません。
それゆえに、何度でも訪れたくなる…そんな魅惑的な村です。
投稿者も、そんなアイカ村の魅力に惹かれて足を運び考察してみました。
今回は、それぞれ建てられている4軒の家を中心に考察していきたいと思います。
目次
まずは1軒目
1軒目の家の前に、女の子が立っていました。この子がアイカちゃんだと分かります。

中に入ると、小綺麗な部屋でパーティが行われていました。
テーブルの上にケーキとプレゼントが置かれていることから、誕生日会なのでしょう。

アイカちゃんと見られる女の子が祝われています。両端にいるのは両親でしょうか。
2階に上がります

子供部屋のようです。可愛らしいオモチャと、アイカちゃんと同じ服を着た人形が座っています。
そして、3枚の絵が飾られています。
中央の絵には人が3人描かれています。服装を見るに、真ん中がアイカちゃんでしょう。
そして、手を繋いでいるのは彼女のお母さんとお父さんと思われます。
何故かお互いに目を背けています。仲が悪いのでしょうか?
左側にある絵はお母さんでしょう。服の色と髪型が一致していることから間違いないと思われます。
右側の絵は犬に見えますが、この時点では犬に関わる情報が全くないため一旦保留とします。
2軒目

2軒目に向かって歩いている途中で、アイカちゃんに出会いました。
こえは だれにも とどかないとはどういうことでしょうか。
電光掲示板と、イスの迷路を進みながら右側の部屋に入ってみます。

真っ暗な部屋の奥には、風船がありました。
2つハートの風船に、1つの丸い風船です。
その手前には赤いバラの置物がありました。
バラの花言葉は「熱烈な愛」です。2つのハート…即ちアイカちゃんの両親が愛し合っているということを表現していると思われます。
以前は両親の仲は良かったということだと思います。
しかし、時間を追うごとに愛は薄れ、いつの間にか互いに目を逸らすような関係になってしまったのでしょう。
リアルな家庭をよく表現されていると思います。子供が出来た途端に夫婦仲が冷えるなんて度々聞く話ですから。
左の部屋

学校行事の遠足でしょうか。子供達を表現したとされる人形達が、グループになってお弁当を広げています。
しかし、アイカちゃんだけはポツンと1人で立っています。そして、彼女の足元には腐ったカブが…
3人1組だとして、左下のグループは2人しかおらず、もう1人だけ入れるスペースがあります。
にも関わらず、アイカちゃんはグループに入っていません。
このことから、彼女は普段からクラスメイトから嫌われていたことが分かります。
周囲の子供たちは綺麗な食事が用意されているにも関わらず、彼女の前にあるのは腐ったカブです。まともな昼食さえ用意してもらえないということは、母親からの愛は腐敗したカブ同様のものだったのだと思います。
奥の部屋
奥の部屋には、壁に目を向ける人形が大量に置かれていました。アイカちゃんと同じ服装をした人形もあります。

これは何だろう?そう思いながら、部屋をグルグルと回してみると…

向こう側を凝視している、憎しみのこもった目が描かれていました。
何かを睨んでいるように見えますが、一体誰の目なのか?
人形達のもの?それとも、誰かからの視線から逃れるように背を向けているのでしょうか?
2階
この部屋だけスクリーンショットを撮るのを忘れてました…
ここには、横に並んだ男女の石像、白い蛇、そしてリンゴが置かれていました。リンゴは女性の石像の足元に置かれ、白い蛇は女性の方向を向いていました。
このことから、投稿者は神話で有名な「アダムとイヴの楽園追放」を思い出しました。
とある神が白い蛇に化けて、楽園に実る知恵の実(リンゴ)を食べるようイヴに唆したという話です。
知恵の実を食べることは、楽園における最大の禁忌とされています。
しかし、イヴは知恵の実を食べてしまいました。
その結果、イヴとその夫のアダムは楽園から追放されてしまったということなのですが、この部屋ではまさにそれを表現していると考えられます。
ここでは、男性の石像をお父さん、女性の石像をお母さんと表現していると思います。
そして、何かを企む者がお母さんに近づき、お母さんは禁忌を犯してしまった…と解釈できます。
地下室

地下には、大量の札束の他に、それを前にして狂喜乱舞しているように見えるハニワが置かれていました。
アイカちゃんの家にお金が入ってきたということでしょう。
これは投稿者の憶測なのですが、お母さんが犯した禁忌の結果、大金が入ってきたと考えています。

2軒目から3軒目に向かう途中の道は、荒れ果てていました。腐ったカブが散乱し、枯れ木が物憂げに佇んでいました。
まるで、アイカちゃんの心情を表現しているかのようです。
3軒目
オノを前に佇む人形と、アイカちゃんがいました。

この言葉から、彼女の心は徐々に壊れていったことが分かります。
2軒目で見た凄惨な仕打ちは、悪化していったのでしょう。
通路を塞がれて奥には勧めないので、まずは2階に行きます。
2階

広い部屋です。ソファ、食器、楽器、大きなベッドと、豪華な家具が置かれています。
その部屋の奥には、砂嵐を見つめる人形が置いてあります。
この赤い人形は、アイカちゃん本人を表していると投稿者は解釈しています。
服装も同じですし、最初に訪れた彼女の部屋にも置いてありました。
彼女の見る景色は、どれもテレビの砂嵐のように濁っていたということなのでしょう。
そして、お母さんを描いた絵があらゆる家具に貼られています。
こんなことをするのは、アイカちゃん以外には考えられません。
恐らく、大好きなお母さんに会えないさみしさを紛らわせるためにやったのだろうと思います。
となると、この部屋は新たに与えられたアイカちゃんの部屋だと考えられます。
新たに与えられた大きな部屋…お母さんに会えないさみしさ…
もしかしたら、お母さんの犯した禁忌というのは、彼女に関係しているのかもしれませんね。
地下室

アイカちゃんが経営するカフェに繋がっていました。
もちろん、これは現実では起こりえません。アイカちゃんはまだ幼い女の子です。カフェなんて切り盛りできるはずがありません。
ですが「ここは私の夢の中」と言っていたことから、彼女は将来このようなカフェを経営したかったのだろうと想像出来ます。
奥の部屋

家族の絵が散りばめられています。描いたのは勿論アイカちゃん本人でしょう。
大量に描かれています。それほどに家族に会いたかったのでしょうね。
部屋の真ん中にはガラスケースがありました。
その中には本が展示されています。四つ葉のクローバーが挟まれた本と、可愛らしい絵本です。
これらが彼女本人の物だとすれば、恐らく誕生日の時に貰ったプレゼントなのではないかと思います。
それを心の拠り所にして、必死に生きていたことが伝わってきます。
右の部屋

グランドピアノと、8つのイースターエッグがあります。
イースターエッグといえば、イエス・キリストの復活祭で使われる道具です。
復活が再誕を表しているのならば、8つの卵=アイカちゃんの8歳の誕生日をこの場所で孤独に迎えたと考えられます。
左側の部屋

左側には、ファンシーで可愛らしい家具が沢山置いてありました。
しかし、それと相反するように、生々しいコイが机に並べられています。
この家具の名称は、【まな板の上のコイ】です。
語源は、逃げられないことを悟ったコイが、覚悟を決めてまな板の上で大人しくなるという話から来ています。
そう、逃げられないのです。
投稿者は、このコイはアイカちゃんの現状を表現していると解釈しました。
与えられた場所以外には何処へもいけず、逃げられない悲痛な彼女の惨状を物語っていると思います。
そして、様々なテーブルに置かれているということは、逃げられない状況の中、彼女はあらゆる客に慰み者として提供されていた。
その代償に母親は多額の金銭を受け取った。
それこそが母親の犯した禁忌だと思います。
最後の家

最後の家の前に、アイカちゃんがいました。
彼女の言う「たのしいゆめ」とは、3軒目の地下室にあった「アイカ カフェ」のことだと思います。
きっと、彼女の夢はカフェのオーナーだったのでしょう。
オシャレなカフェの光景は、アイカちゃん自身の夢だったと考えられます。

家の中は、目も当てられないほど物が散乱していました。
シンクには洗い物が溜まっており、雨漏りさえもしています。
さらにイスが2脚しかありません。足りない分はアイカちゃんのもので、彼女がいなくなった後の家を表していると思われます。
両親の仲を繋いでいたアイカちゃんが家を去ってから、誰も家の手入れをしなくなり、夫婦仲も崩壊したということでしょう。
あれほどキレイな家だったというのに…
2階

可愛げのある人形達は背を向けて、アイカちゃんを表現した人形の前にはオノが置かれています。
そして、3枚の絵を見てみると、母親、アイカ、イヌの絵が黒く塗りつぶされています。
これは恐らく、アイカちゃんがオノで手にかけた人達であると考えられます。
詳しい経緯は不明ですが、母親の本当の思いを知ってしまったアイカちゃんは、自宅に戻ると、母親と可愛がられていたであろう飼い犬を手にかけたのでしょう。
父親は、アイカちゃんの眼中になかったので助かったのだと思います。
彼女が描いた絵には父親の姿がほとんど描かれていなかったため、あまり関心がなかったことが想像出来ます。
その後、自室に戻った彼女は、黒のクレヨンで自らの手で絵を塗り潰し、そこで父親に通報されたのでしょう。
最後の部屋

奥の部屋にいくと、鉄格子の向こう側にアイカちゃんと人形が並んでいました。
2人いるのは、人格の分裂を意味しているのだと思います。マネキンのアイカちゃんの前には、いかなる時でもオノのような凶器は置いてありませんでした。
しかし、人形になった途端、オノが度々置かれるようになります。
つまり、彼女の良心的な精神がマネキンで、狂気に満ちた精神が人形という風に表されているのではないでしょうか。
横や後方には人の目があり、壁紙や床を見てみると「あいして」という文字がビッシリと…
これは裁判の様子ではないかと思います。
傍聴人や陪審員、裁判官の視線が注がれる中、アイカちゃんは証言台に立ち、錯乱した状態で「あいして」と繰り言を吐いている光景なのではないかと考えました。
その後、何らかの原因でアイカちゃんも亡くなり、お父さんがその亡骸を海辺に埋めたのではないかと考えられます。
黒のクレヨンで己を塗り潰していたことから、彼女は自ら命を絶ったのでしょう…
犬はどこにいた?
最後まで犬に関する情報が出てきませんでした。
しかし、外を散策しつつ穴を掘っていると、ある物が出てきました。

これで解決しました。
時期は不明ですが、本当に犬(チワワ)を飼っていたのです。
自ら手にかけた犬を、川辺に埋めたのでしょう。ガイコツではないということは、ごく最近埋めたのだと思います。
余罪
アイカちゃんが手にかけたのは、母親と飼い犬以外にもいると考えています。
役場の横にあった墓地を掘り起こしてみると、お人形が出てきました。
このお人形は、2軒目の部屋で見かけたあの子達なのではないかと考えています。
遠足の時に自分を省いただけでなく、日に日に悪化していく嫌がらせに耐え切れなくなったアイカちゃんは、ついにクラスメイトを手にかけてしまったのでしょう。
引き取られた後も、引き続き学校に通っていたんですね。
手にかけたきっかけは、自分が引き取られた時から、誰からも愛されていなかったことを知った時だと思います。
物事の善し悪しの区別が出来なくなったアイカちゃんは、クラスメイトを手にかけ、続いて犬と母親を…
墓を掘り起こした時、ガイコツの代わりに「お人形」が掘り起こされたことから、犬を埋めたタイミングとほぼ同じ時間帯に手にかけたのではないかと投稿者は想像しています。
アイカちゃんの呪い
亡くなった後も、彼女の愛されたいという思いは呪いとなって村に蔓延しています。

服装はアイカちゃんのものと同じです。そして、部屋には人形が飾られています。
さらに、住民達の口グセは「だいすき」です。
愛されたかった彼女が、何よりも聞きたかった言葉だったのでしょう。
まとめ
一般家庭で産まれたアイカちゃん。
学校で嫌な思いをしていたけれど、母親がいるおかげで頑張れた。
ある時、魔が差した母親(詳細不明)は、娘であるアイカちゃんを大金と引き換えに差し出してしまう(この時は自分が母親に売られたことを知らなかった)
彼女は、客への慰め物になる日々を送っていたが、いつかまた母親に会えることを唯一の希望として生きていた。
ある日、自分が金と引き換えに差し出されたことを知る(経緯は不明)
母親にさえも愛されていなかったことに気が付き、精神が崩壊したアイカちゃんは、自分を酷い目に遭わせていたクラスメイトを手にかけ、可愛がられていた(?)飼い犬(チワワ)と、自分を酷い目に遭わせた母親を手にかける。
父親に通報される。彼女は獄中で亡くなる。
呪いとなって村を侵食し続けている。
最後に
これが、投稿者が考察したアイカ村のストーリーです。
勿論答えはありませんし、自分の考えが完璧な答えだとも思っていません。
ただ、こうして考察するのは非常に面白かったですし、とびだせどうぶつの森というゲームに可能性を感じることが出来ました。
皆さんも、アイカ村に足を運んでみてはいかがでしょうか?
夢番地を記載しておきます
2D00-002A-49A0